仕事をしていると不安になる、この仕事を続けていて大丈夫なんだろうか。
自分だけ頑張っていて誰も助けてくれない。
頼んでいた書類を出してもらったら、また間違ってるんだよね、まったく何やってんだよ。
毎日職場に向かうものの、気分が落ち込んで本当なら休みたいと思ってしまうのはよくあることですね。
もっと楽観的になれたらいいのに、ストレスのかかる環境にいるのはもう嫌だと考えてしまいますね。
楽観的になるぞ考えても、ただ無理に明るく振る舞っていては疲れるだけだし、ストレスもたまってしまう。
もし楽観的になるのに心理学の知恵を使えるとしたら、試してみたいと思いませんか。
心理学は心の働きを研究する学問です。
自分の心をコントロールすれば、楽観的になることができます。
今回は心理学の知恵で楽観的になる方法をご紹介し、仕事の中で悩まない習慣を見ていただきたいと思います。
楽観的になれない人のデメリット
悲観的な人は、物事を何でもネガティブに考えてしまう傾向があります。
他の人が言った何気ない言葉から「嫌われたのではないだろうか」と悲観的に考えてしまうことも。
また、実際には起きそうもない最悪な事態まで考えてしまって、ストレスを溜めてしまいます。
いつもネガティブな感情に浸っているのですね。
アメリカのケンタッキー大学での調査によると、悲観的な人は楽観的な人と比べて10年以上も短命であることが分かりました。
悲観的な人は精神的負担が多いので精神疾患にかかりやすくなります。
些細な事でクヨクヨと悩んでしまうので、行動が消極的になります。
仕事やプライベート、恋愛などでチャンスをつかめないなど、人生で大きなデメリットを受けてしまうのですね。
最新の脳科学の研究で分かったことですが、悲観的な人は外界の影響を受けやすくて、過度に反応してしまうのだそうです。
つまりネガティブな出来事が起きると悲観的になったり、ポジティブな出来事が起きると楽観的になったりと、そのときの周囲の状況に影響を受けて感情がアップダウンするのですね。
しかし悲観的な人は、ずっと変われないわけではありません。
感情が一定に保てれば精神的負担が減ります。
そのためにも、普段から深く考えすぎないように心構える必要があるのです。
心理学の知恵で楽観的になる方法
心理学の知恵で楽観的になる方法1.無意味な競争はしない
楽観的な人は、競争の舞台に立たないという特徴があります。
「人は人、自分は自分」という考え方ですね。
他人と争うこと自体が、無意味なエネルギー消費だと理解しています。
もし周りと比べて成果が出なかったとしても、落ち込みません。
自分と他人を比較しないので、いつも安定した精神状態でいられます。
フラストレーションがたまることもありませんし、仕事を淡々と続けています。
そのおかげで自分のペースで目標を達成できるのでしょう。
周りの人を意識しすぎて、自分も負けないようにしようと強く思っていませんか。
勝ち負けを意識すると、自分にどんどんプレッシャーをかけてしまいますね。
社会の風潮が競争を意識するように仕向けている側面もありますが、少し立ち止まって考えると、自分を冷静に見ることができます。
楽観的な人は、競争社会の中でも自分のペースを崩されたりしないのです。
ですから、楽観的になるには周りの人との比較したり、勝ち負けにこだわるのをやめてみましょう。
周りの人と比較しなければ自分が劣等感を感じることもなくなります。
つまり不安を感じずに仕事ができます。
不安は仕事の効率を下げる「悪魔のささやき」です。
楽観的な人は、無意味な競争をしていません。
心理学の知恵で楽観的になる方法2.いつまでも悩み続けない
楽観的な人ほど、「考えても答えが出ないこと」に手を出しません。
別の言い方をすれば「割り切って考える」ということです。
無理に悩むのはやめようと決めてしまえば、ストレスが溜まらなくなります。
悩みや不満の中には「何も考えずに放置したほうがいい問題」があります。
どんなに悩んでもすぐに答えが出ない問題を、いつまでも悩んで時間を使うよりも、他のことをしようと考えたほうがはるかに生産的です。
放置した問題の答えが、ある日突然降ってくるように思い浮かんだ、ということだってあるのです。
心理学の話をすると、私たちの脳には、自分の意識していない領域=無意識の世界があります。
脳の無意識の世界には、私たちの知らないうちに次々と問題を解決する力を秘めています。
何も考えずに放置するというのは、この無意識の力を利用することです。
つまり無意識の世界に問題を放り込んでおくことで、脳は無意識の世界の中で力を発揮して問題を解こうとするのですね。
つまりある日突然降ってくるように思い浮かんだというのは、この力が発揮されたときなのです。
ですから、楽観的になるにはこの力を信じるべきです。
無駄に悩まずに、そのかわり何か楽しいことでもしようぐらいの気持ちがあるといいですね。
心理学の知恵で楽観的になる方法3.他人を許す
他人を許すことのできない人ほどストレスを感じやすいものです。
特に完璧主義の人ほど、他人を許すのが苦手です。
仕事の中で自分が周りの人に指示を出したとき、自分と同じようにできない人がいて腹を立ててしまうことはありませんか。
でもそれに対していちいち腹を立てていたら、きりがありません。
このとき他人だけでなく自分も許せなくなっているのです。
「なぜこんな人に指示を出してしまったんだろう」とか「自分の指示の仕方が悪かったせいなのか」などと考えすぎてしまうんですね。
一方楽観的な人は、他人を許すことができます。
許すことができるから周りの信頼を得ています。
つまり楽観的な人は、広い視野で物事を見ているのではないでしょうか。
全体を見渡しているから、目先のことでいちいち目くじらを立てないのです。
失敗したことに怒るよりも、「今後どのようにするか」を考えたほうが建設的で、組織も上手く回ります。
同時に楽観的な人は自分自身を許しているのを忘れないでください。
他人も自分も許すことができれば、失敗があっても落ち込みません。
失敗したことでムキになって、必死にリカバリーしようとすればストレスが溜まります。
適度に休んでリフレッシュもできます。
長期的に考えればこのほうがストレスを減らすことにもなり、精神的にも楽になれるのです。
ですから、楽観的な人になるためにも、自分も他人も許すことを意識してみてください。
心理学の知恵で楽観的になる方法4.長期的視野を自分の中に持つ
楽観的な人ほど長期的視野を持っているということが言えると思います。
つねに自分の目指す目標を明確にしておけば、どんなに失敗があったとしても悔やんだりしません。
前進するのを楽しんでいるのですね。
反対に、自分の進む方向を決めていない人は、ちょっとした失敗で落ち込みやすくなります。
目先のことに一喜一憂してしまうからです。
楽観的な人になるには、自分の進む目標を決めて、不安にならなようにしましょう。
目標の立て方は、さまざま方法がありますが、私が心理学を使ったおすすめの方法をお教えしましょう。
まず自分の希望している目標を定めます。
すぐに目標が浮かばない場合は、とりあえず到達したい仮の目標を考えてみてください。
次に目標を紙に書いて、いつでも見える場所に貼ります。
この目標を毎日必ず見て、目標を口に出して唱えます。
これを毎日欠かさず続けます。
目で見て、口で唱えて、つまり自分の頭に何度もインプットするのですね。
よくあるのが無理やりに頑張ってやろうとすることです。
しかし、頭の中ではやりたくないことをしているので上手く行きません。
このおすすめの方法は自分からやりたくなるように、仕向けるやり方です。
もしよかったらお試しください。
話は戻ります。
楽観的な人になるには、長期的視野を自分の中に持ちましょう。
たとえ一時的に失敗しても、軌道修正をすればいいだけです。すぐに元に戻ります。
楽観的に考えましょう。
心理学の知恵で楽観的になる方法5.他人に任せましょう
自分のできないことを、他人に任せるというのも楽観的な人の特徴でしょう。
苦手なことをしても上手く行きません。
無理に自分でやろうとしたらストレスが溜まるだけです。
そんなことには最初から手を出さずに、周りの人に任せてしまいます。
自分が得意とすることに労力を使えば、大きな結果を出せる方法も思いつくはずです。
他人に任せるのが不安だからと、何でも自分でやろうとすれば時間ばかりかかって非効率です。
楽観的な人はそのためにも周りの人たちをよく観察して、どんな才能がある人なのかを把握しています。
能力のある人に仕事の一部をお任せして、能力を発揮してもらうと、仕事全体をトータルして成果が上がります。
楽観的な人は、周りの人と協力することを考えています。
周りの人の才能を理解し、信頼しているからできるんですね。
心理学の知恵で楽観的になる方法6.自分を信頼する
楽観的な人ほど、自分に自信を持っています。
自分を信頼しているので、不安を感じていません。
ネガティブな考えになるのは自分に自信がないからです。
人は不安が強くなると、正常な判断ができなくなります。
しかし、不安がなければ正常な判断ができるので、問題を正しく認識できます。
つまり不安がなければ、深く悩まずにいられるのですね。
自分に自信を持つために心がけてほしいのは、小さな成功体験を積み上げていくことです。
成功体験は自分に自信をつける栄養源です。
自分を信じられるようになると、楽観的な考え方を身に着けられるようになるでしょう。
心理学の知恵で楽観的になる方法7.失敗したら気持ちを切り換える
楽観的な人は、失敗してもいつまでもネガティブ感情を引きずりません。
例えば、今日失敗しても、それは今日だけのことで、明日以降は続かないと考えるので前向きになれるのですね。
心理学の見方からこの点を説明しますね。
失敗した体験はネガティブな感情と一緒に記憶します。
その記憶を何度も思い出していると、失敗体験の記憶がますます強化されます。
厄介なのは、いつでもどんな場面でも、失敗した記憶を思い出すので、強いネガティブ感情に振り回されてしまうのです。
これを防ぐ方法があります。
「失敗は一時的なもので、この失敗のおかげで次に失敗しない」と肯定的に考えるのです。
つまり失敗体験をネガティブ感情ではなくポジティブ感情に入れ替えてしまいます。
悲観的な人には受け入れられない考えかもしれませんが、気持ちを入れ替えるにはこの方法しかありません。
無理にネガティブ感情を抑えつけると、どこか別の場所で爆発するのです。
ストレスやネガティブ感情をため込んでいれば、いつか精神的に参ってしまいます。
楽観的な人になるなら、失敗したときはいつまでもネガティブ感情を引きずらないことです。
早めに気持ちを切り換えましょう。
まとめ・心理学の知恵で楽観的になる方法
いかがでしたでしょうか。
心理学の考え方を使えば私たちの心はコントロールできます。
悲観的になってしまうのは、外界の影響を受けやすく、過度に反応してしまうのが原因でした。
さらに悲観的になってしまう考え方や、心の働きを理解すればネガティブ感情に振り回されなくなります。
その上で、自分の目標を持ち、自信がついてくれば楽観的な人になれるのです。
今回は、心理学の知恵で楽観的になる方法をご紹介し、仕事の中で悩まない習慣をご覧いただきました。
最後までご覧いただきましてありがとうございました。
心理学は毎日を生きる知恵・心の波を穏やかに
悲観的な感情とは伝染するものだと思います。
特に私の母親はネガティブ感情の強い人です。
いつも起きそうもないことを心配して不安な言葉を口にします。
まさか、そんなことないよ、といつも言うのですが、聞いているうちに自分自身もネガティブ感情に浸ってしまいます。
年齢も年齢ですから仕方がないのかもしれませんが「あっちが痛い、こっちが痛い」から始まり「夜眠れない」「一度起きてしまうとなかなか眠れない」などの体の不調、他にもニュースを見て批判したり、不満な言葉を口に出したりします。
80近い年齢になるとみんなネガティブになってしまうんですかね?
もっと明るく生きたらいいのにと思っていますが、本人にその気持ちがないので変わらないんでしょうね。
そんな私もメンターにお会いするまでは、似たり寄ったりだったかもしれません。
ネガティブな考えは自分からやめよう!と決めないといつまでもエンドレスで続きます。
私も母親に似たのか、悲観的なことばかり考えて、起きもしないことを妄想していました。
メンターから何度も言われ続けた言葉です。
「それって本当に起きることですか、本当ですか?」
その度に「ああ、いけない、また変な道に入っちゃった」と考え直していました。
いまは少しずつネガティブな感情が消えるようになってきました。
ネガティブ感情がなくなると、人生ってこんなに楽なんだと思えるようになりました。