あなたは一人旅をするのが平気ですか。
私はたった6年前までは、一人旅が苦手でした。
一人旅なんて、ずっと寂しいと思っていたからなんですね。
でもちょうど私の人生に転機がありました。
バンジージャンプみたいにビョーンと真っ逆さまに落ちてしまったのです。
ようやくそれが終わった頃、これからどうすればいいかなと考えていて、たまたま書店で目にした旅行ガイドを見ているうちに、一人旅をしてみたくなりました。
いろいろ調べてみると、一人旅にも楽しさがあるんですね、自分でも行ってみようと考えるようになりました。
そこで今回は、私が一人旅をしてみて楽しいと感じた、一人旅でも楽しめるメリットをご紹介してみたと思います。
もしよかったら、お付き合いくださいませ。
一人旅が楽しい・心理学的に見た旅に出たい動機とは?
人が旅に出たくなる動機には、心理学の分類によると2種類あるそうです。
ひとつは「新奇性欲求」といって、新しいことや変わったことに対する欲求。
もうひとつは「逃避欲求」といって、今いる場所でないどこか別の場所に行きたいという欲求です。
そしてこの動機は、日常生活で感じている刺激の強さで分類されます。
「新奇性欲求」のときは、見知らぬ土地で観光や珍しい体験ができる場所に行きたくなり、「逃避欲求」のときは、リゾートなど気楽な旅がしたくなるそうです。
これが心理学のテキスト上での説明なんですが、お分かりいただけましたでしょうか?
何だかこんな説明では不満が残りますよね。
書いている私自身も不満だらけです。何だか分かったような、分からないような。
一人旅が楽しい理由1・私は新しいことがしたい!
旅をしたい理由は、人それぞれでしょうが、みんなそれぞれ旅の中で何かをつかんで帰りたいという気持ちがあるからですよね。
ちなみに私が一人旅をしたい動機は「新しいことがしたい!」ただそれだけです。
何だか分からないけど、自分の内側でそれを欲しがっている感じがしています。
自分の魂の衝動みたいなものかもしれません。
一人旅が楽しい理由2・チャレンジするための練習
それと私が一人旅をしたい動機のもうひとつは「チャレンジするための練習」です。
私たちの人生の中では、たくさんチャレンジする場面が設定されていますよね。
しかし普段は、失敗できないという気持ちが強すぎて、一歩踏み込めないとか、チャレンジできずにためらうとかで、前に進めなかったりします。
そんなときの事前の練習として、一人旅が最適だと思うのです。
ことわざにもありますね「旅の恥はかき捨て」っていうのが。旅の途中で失敗して恥をかいても、周りは誰も知らない人だらけです。だから(ああ、恥かいた)なんて誰にも気遣いをする心配がありません。
一緒に旅する人もいないから、その人に笑われることもありません。自分の思い通りにやりたいことがやれちゃいます。だから旅に行くと、普段ならおっくうで出来ないことがドンドンできるんです。
それに一人で何でもやらないと旅が進みませんものね。
つまり自分から強制的にチャレンジする状況に追い込んでいくのです。
一人旅の経験で自分を鍛えておけば、何があっても「ああ、大丈夫。これくらいヘッチャラ!」となってくるんですね。
一人旅が楽しい理由3・出来ないことを克服できる
私はこれまで知らない土地では、その土地の飲食店に入って、一人で食事をするのがとっても苦手でした。特にお酒を飲むような場所とかが。
まあ、今でもそんなに得意じゃないかな。
知らない土地に来ると、どこに行ってもまず不安が先に出てきます。一人で入るのが寂しいんです。
そしてこの店が美味しくなくて失敗したらどうしようと心配してしまいます。
最後に一人で店に入ってきて、変な人だと思われるんじゃないかと心配していたんです。
笑わないでくださいね。本当にこう思っていたんですから。私は自意識過剰だったんです。
あるとき雑誌で「孤独のグルメ」の原作者・久住昌之さんのインタビュー記事を見ました。その中で久住さんが一人で食事をする楽しさを述べていたんです。
久住さんも最初、知らない土地で知らない店に入ることに戸惑ったそうです。
さらに久住さんは若い時、入った店が失敗だったら口直しのために、もう一軒回って食べたんだそうです。そうやって繰り返していったら、店に入る前にうまい料理を出す店かが雰囲気で分かるようになったと話していました。
ただ今も失敗は時々あるそうで「若くないからそんなに食べられない。だから口直しがしたくても無理。絶対失敗できないから真剣です」と笑ってこたえています。
「ふーん、なるほどね。一人で食べるのも面白そうだね」と思ったことと、「失敗できないから真剣」という言葉の響きに惹かれました。
もしかしたらこの記事が、私が一人で食事をしようとするキッカケになったかもしれません。自分もチャレンジしてみようと考えるようになりました。
一人旅が楽しい4・私の克服した例1.心配したほどでもない
(写真:金沢城)
一人旅をしているといつも一人で食事をします。まあ、当たり前のこと。
あれは金沢に一人旅をした時のことです。
金沢の名物に「カレーおでん」があります。私はどんなものなのか興味がありましたが、一度も店を構えたおでん屋に一人で入ったことがないのです。
(ほら、例のチャレンジ!とにかく頑張れ!大丈夫だ)と言い聞かせて、お店ののれんをくぐりました。
「いらっしゃいませ~」と元気なお店の人の声。
そうです。お店は私をお客として、ちゃんと扱ってくれてます。
まだ、ちょっとドキドキします。私は周りがまだよく見えてません。
メニューを見て、ちょっと一息つくと少しずつ落ち着いてきます。
周りをゆっくりと見渡す余裕が出てきました。
よ〜く見てみたら、あれ?みんな自分の世界に入っているようで、誰も私を気にしていないよ。
そりゃそうです。みんな自分の食べることの方が大事なんです。他人のことなんか関係ありませんよね。
お店の人の対応がどんななのか心配してましたが、特に何にもありません。
注文したらちゃんと料理を出してくれます。分からないことがあったら、お店の人に聞けば教えてくれます。
(な〜んだ、こんなもんか。心配して損した。だったらこの雰囲気楽しまなくちゃね)
一人旅では、自分がなんでも判断しないと何も進みませんよね。
これまでは一人旅の寂しさもあって、挑戦をためらってました。
しかしこのおでん屋がキッカケになって、繰り返し一人で飲食店に入れるようになると、なんともなくなってきました。
一人旅が楽しい5・私の克服した例2.札幌のジンギスカン
今年2月には札幌の「雪まつり」に行ってきました。札幌をの一人旅は人生初でした。
さてここでも夜の食事をどうするかです。いつもの一人旅ですからね。
ここ札幌で何を食べようかと、北海道の旅行ガイドを見ていると「ジンギスカンが一押し」でした。とっても美味しそうに見えます。
ジンギスカンも普通の焼肉もやっぱりこれまで一人で食べたことはありません。
焼肉というとみんなでジュージュー焼きながら、ワイワイしながら食べるものですよね。(またいつもの私の勝手な先入観です)
さらに次々にいろんな不安が出てきます。
(一人で行ったらお店でダメって言われるかも)
(ジンギスカンの食べ方が分かんない)
今思い出したら全くバカみたいなことを心配していたんです。
(せっかく札幌までわざわざ来たのに!)
(食べないで帰っては何にもならないじゃないか!)
このように思った私は、泊まっていたホテルを飛び出し、雪の降る中を一人歩きはじめました。
一人旅は楽しいね!・ここは札幌すすきの
すすきの周辺に来ると、急に周りが明るくなってきます。広告のネオンや看板などのにぎやかな彩りで、雪の降る中でもここだけ別世界です。
雪が降っているのに人通りが多くてまたビックリです。
すすきのでも「雪まつり」の展示があったので人が多かったんですね。
持ってきた旅行ガイドを頼りにすすきのにあるジンギスカン専門店に着きました。
入り口で「一人でもいい?」と聞いたら、大丈夫なんですって。
(なーんだ、さっそくこれか。大丈夫か)と、ちょっと安心です。
6人ぐらい座る座敷に通されました。小さい席はないようです。
(やっぱり一人だとこんなに広いのか。まあいいか、ゆったりしてるし)
お店の女の子がメニューを持ってきました。
初めてのジンギスカンです。何が何だか分かりません。
仕方がないのでお店の女の子にお店のオススメを聞きました。
そしたら女の子は私に丁寧に教えてくれました。
「特選4種セットですね。特にここに入っているエゾシカの肉がオススメですよ」
エゾシカ?これも初めての体験ですね。分からないけど、言われたまま注文しました。
「エゾシカの肉は焼きすぎないうちに食べてくださいね」
お肉を持ってきた女の子はこう教えてくれました。
うん、美味しい!
一人で焼肉も悪くないです。
自分のペースで食べられるし、焼いた肉を周りに取られる心配もありません。。
(他にもたくさん注文しました!)
最初、お肉の焼き方とか、肉を焼く時間配分とか考えなかったので、いっぺんに焼けちゃって忙しく食べてましたが、次第にコツが分かってきて焼くのが面白くなってきました。
他にもいろんな種類のお肉を注文してみました。
「お肉を一人で、真剣に1枚1枚、丁寧に焼く」っていうのも、私の札幌での最高のチャレンジとなったのではないでしょうか。
もうこれでどこにいっても、一人で焼肉が食べられます!
安心しました。焼肉はみんなでワイワイしながら食べるものだと思っていたけど、一人でも十分楽しめることが分かりました。
まとめ・一人旅は楽しい!ひとりでも楽しめる旅のメリット5つ
いかがでしたでしょうか。
私はたった6年前までは、一人で旅行するなんて寂しいという考えがあって一人旅が苦手でした。
でもいろいろ調べてみて、実際にやってみると、一人旅の楽しさが分かってきて、私の心に栄養を与えてくれました。
ちょうど私の人生で、バンジージャンプみたいにビョーンと真っ逆さまに落ちたのが、やっと終わった頃でした。
今回はそんな私でも感じられた、一人旅の楽しみ、一人旅のメリットをご紹介してきました。
最後までご覧いただきありがとうございました。
心理学は毎日を生きる知恵・心の波を穏やかに
私は本当に1年間まるまる自分のしたいことを、夢中でやってきました。
特に一人旅で日本各地の自分が行ってみたい場所を歩いてきました。
メンターからのアドバイスに背中を押されて実行できました。
やってやれないことってないんだなと思ったのですね。
それから、自分がやりたいと思ったことは何が何でもなりたくなる。
自分が燃え上がるようにやってしまうということです。
メンターから言われて「やらされ感」たっぷりだったなら、私は途中で挫折したでしょう。
- やってやれないことはない
- 自分がやりたいものは、どんなことをしてもやってしまう
私の1年間好きなことチャレンジを実行してみて、こんなことを改めて理解できました。
もしかして自分って本当は大丈夫かも、という感覚になりましたよ。