通りすがりであいさつしてきたあの人誰だっけ?思い出せない。
知人と似ているんだけど確信ないから声をかけられなかった。
人の顔をうまく覚えられない、顔を覚えるのが苦手だ、すぐに忘れてしまうといった経験をしていませんか。
人の顔を覚えるのが苦手だと人間関係が円滑にいかず本当に困ってしまいますね。
こちらはすっかり忘れていても、相手は「知っているのに無視された」と思ってしまうのですからね。
これまで何度も顔を覚えられなくてお悩みになっていたのではありませんか。
でもどうやれば人の顔を記憶できるのか分からない。
でもご心配には及びません。
顔を覚えるにはコツがあって、心理学を応用した方法を使うのです。
この方法ですと人の顔を今までよりも覚えやすくなるかもしれません。
今回は心理学の考えを使って、人の顔を覚えるのが苦手、顔をうまく覚えられないという人のために、どのようにしたらば記憶できるかをご紹介していきたいと思います。
顔を覚えるのが苦手、顔をうまく覚えられないとは?
私たちは、顔や声、服装、しぐさ、またその人全体の印象から、相手を見分けます。
特に顔は、相手を見分けるとき最も重要な判断材料です。
当たり前のことですが、あの顔は○○さん、この顔は□□さんと認識していますね。
普通でしたら、顔を見れば誰なのか分かります。
しかし顔の認識を苦手とする人からすると、簡単だと思えることが苦手で他人を特定できないのですね。
この前会ったばかりの人でも忘れてしまって相手から挨拶された時にしどろもどろになったり、似てるんだけどこの人別人なのかなと話しかけられなかったりと、誤解されることが多いわけです。
やっぱりこんなことが続くと心配になりますね。
それならば、次の心理学の方法で意味づけして覚えるといいかもしれません。
顔を覚えるのが苦手な人は、顔の形の特徴に注目して覚える
顔をうまく覚えられない人は、顔の特徴に注目しましょう。
相手の顔の特徴を観察して、相手の顔の特徴と名前を一緒に覚えるのです。
人間には顔の中の最も特徴的な部分を強く記憶するのです。
心理学ではこれを、孤立効果(レストルフ効果)といいます。
この効果を利用してみましょう。
顔の特徴といえば
- 顔の形(丸顔、タマゴ顔、ゲタ顔、逆三角形型、大きい顔、小さい顔)
- 眉の形や太さ(眉が太い・細い、眉が上がっている・下がっている、など)
- 目の大きさや形(目が大きい・小さい、一重・二重、キツネ目・タレ目、など)
- ほくろの位置(顔の中で目立つほくろの位置、額、目の周り、鼻の周り、口の周り、など)
- 鼻の形(団子鼻、豚鼻、ローマ鼻、鷲鼻、段鼻、ニンニク鼻、ゴリラ鼻など)
- 耳の形(福耳で耳たぶが大きい、とがった耳、横に大きく張った耳など)
こういったところが顔の特徴ですね。
相手の顔を観察して、相手の顔の形の特徴を見つけ、一緒に相手の名前も覚えます。
顔を覚えるのが苦手な人は、顔から受ける印象と性格を結びつけて覚える
つぎは、相手の顔から受ける印象と相手の性格や名前と一緒に覚える方法です。
これは心理学では、意味処理優位性効果と言います。
相手の顔を覚えるときに、顔の形と性格、名前を一緒に覚えると、記憶がより確かになります。
例えば、
Aさんが丸顔で優しい性格ならば、「丸顔のAさんは温和で優しい性格」と顔と名前、性格を関連して覚えます。
顔だけをそのまま記憶するのは難しいことです。
でも顔と性格と名前とを関連付けしてしまえば、記憶しやすくなるのです。
顔の形と性格の例
顔の形によってどのような性格のパターンがあるのかをご紹介します。
<丸顔>の人
円満で社交的な性格な人が多い。
皆から好かれ、営業や販売などの人間関係を築く職種の人に多い
<タマゴ顔>の人
均等がとれた顔の輪郭のタマゴ顔の人は好奇心が旺盛で思慮深い
しかし、自分の意志が弱く、人の意見に影響されやすい面がある
<ゲタ顔>の人
ゲタ顔の人はがんばり屋タイプ。
器用にソツなくこなすタイプではないが、粘り強くて少々のことでは諦めない
仕事や友人との付き合いも熱心に行う
<逆三角形型>の人
あごが細い人は頭がよくて、感性が鋭いです。
頭脳を活かすような技術系や芸術系に多いタイプです。
反面繊細で他人を気にしすぎるきらいがあります。
<巨顔型>の人
顔が大きい人は、自己主張が強いです。
自分を印象づけるのに積極的です。
実力がともなうと出世することもあります。
<小顔型>の人
どちらかと言えば内向的な人です。
本を読んだり、考えごとをしたりするのが好きですね。
実力があってもアピール力にかけるところがあります。
顔と性格と名前をイメージして覚える方法は、より実際的かもしれませんね。
顔を覚えられない人は、相貌失認(そうぼうしつにん)かも
顔が覚えられない人の中には、先天的に顔を認識できない人もいます。
こういう症状のことを相貌失認(そうぼうしつにん)といいます。
実は人口の2%の人がこの症状であるといわれていて、著名人の中にもいます。
俳優のブラット・ピットさん、「レイナードの朝」の著者オリヴァー・サックスさん、脳科学者の池谷裕二さんなどですね。
相貌失認の人の特徴とは
- 目、鼻、口などの顔のパーツは認識できても、顔全体を総合して認識できない。
- 相手を顔で判断できない。判断は、声や歩き方、服装、特徴ある顔のパーツで行う。
- 均整の整い、顔に目立った特徴がないと、見分けができない
- ついさっきあった人でも、場所が変わってしまうと、先ほどあった人であることが分からない
- テレビや映画を見ていても、登場人物の顔が分からないので話の筋をつかみにくい
相貌失認の症状は幅広く、人それぞれです。
日常生活では全く問題のない人から、症状が非常に深刻で悩みを抱えている人までいるとのことです。
最も深刻な場合は、相手から「挨拶しないなんて、私をバカにしている」と言われて悪口を流されたり、「近くで会って挨拶したのに、横をプイと向くなんて失礼だ」と相手から詰め寄られたりするそうです。
もし私たちの知り合いの中でも、挨拶をしても相手から何の反応もなかった、まるで自分を無視するような態度をとったという人がいた場合は、もしかするとこの人は相貌失認なのかもしれませんよ。
憶えておいてほしいことは悪気からしていることでは決してないということです。
まとめ・顔を覚えるのが苦手、うまく覚えられないなら、心理学を使った記憶法を使おう
いかがでしたでしょうか。
顔を覚えられないというのは、人間関係の中で大きなハードルになります。
顔をそのまま覚えられないとするなら、顔の目立つ特徴と名前を一緒に記憶したり、顔と性格と名前を関連して記憶したりする方法を使うことをやってみてはいかがでしょうか。
さらに、先天的に顔の認識ができない人もいることも紹介してきました。
私たちは自分以外の人についてもっと関心を持ち、自分と他人との違いをもっと受け入れていくことが大切だと思うのです。
それがあなたの人生を豊かにする大切な基本になることでしょう。
最後までご覧いただきましてありがとうございました。
心理学は毎日を生きる知恵・心の波を穏やかに
私も顔をうまく覚えられない人です。
ただ私の場合は、この心理学の知恵を使わなかったから、覚えられなかったのだと思います。
私の場合は忘れっぽいんですね。
人は1日経つとその日の記憶の70%を忘れてしまうそうです。
ですから、意識していないとどんどん忘れてしまうのですね。
顔の記憶法の中で意味付けして記憶するのは、まるで歴史の年号や数学のルート2やルート3、円周率などの語呂合わせに似ていて、やってみたら面白そうだと思いました。
みなさんも良かったら是非試してみてください。
ところで、私に「1日経つと記憶の70%忘れてしまいますよ」と教えてくれたのが、私のメンターです。
「復習すれば記憶は取り戻せます」とメンターは話してくれました。
さらにメンターはときどきこんなことを私に尋ねます。
「昨日の夜は何を食べましたか?」
「えっ?なんだっけ・・・」
そうですね。だいたい何を食べたか忘れているものです。
「何となく毎日を生きてちゃだめですよ。毎日忙しく過ごしていると自分自身も何をしているか分からなくなりますからね」
私が顔を覚えられない、っていうのはこんなところにあるのかもしれませんね。
相手との交流の時間をもっと真剣に、濃密にしていくことが私の課題なのです。