うちの会社の上司って、まったく無能でボンクラばっかり!
あなたは上司として、部下から影でこんなことを言われてたりしませんか。
部下の言うことは全くもって、いつも腹が立つことばかりですね。
でも、このように言われているのなら、少々考えを改めないといけないのかもしれませんね。
今回は、部下から影で悪口を言われても、上司として仕事を続けていかなければならないあなたに、上司としての心がけをご紹介したいと思います。
リーダーの資質なし?ピーターの法則とは
部下が影で言っている例ってこんな言葉でしょうか。
- 「決断できない」
- 「判断がとろい」
- 「トンチンカンな指示や命令だ」
- 「コロコロ方針が変わる」
- 「どうでもいい無駄な仕事ばっかり増やす」
- 「パソコンも使えない」
- 「部下の成果を横取りする」
- 「自分が失敗したのに部下のせいにした」
- 「他人には厳しく自分には甘い」
- 「数字に弱いくせに強そうなふりしてる」
- 「上役の顔色ばかりうかがってゴマすり上手」
- 「部下の意見を聞かない」
- 「イライラしてすぐ怒鳴り散らす」
- 「セクハラ上司」
- 「責任感ない」
- 「行動が矛盾してる」
- 「不潔」
- 「酒癖悪い」
- 「部下に私用を命じるなんてどうかしてる」・・・
いやはや、本当によくもこんなに言いたいことが言えるな、と腹が立つことでしょう。
えっ、身に覚えがあって耳が痛いですか。
もし身に覚えがあるのなら、改善しておかないと後でトンデモナイことになりますよ。
誰にも気づかれていないはずだ、とあなたが思ったとしても、みんなには周知の事実だったなんてことがあるのです。
会社組織の階層について次のようなおもしろい考え方があります。
ピーターの法則と呼ばれるものです。
『上司は無能となる位置まで昇進して、そこで留まる』
1969年にアメリカの教育学者ローレンス・J・ピーター博士が論文で指摘したことから名付けられました。
なぜ「上司は無能となる位置まで昇進して、そこで留まる」ことになるのでしょうか。
会社組織では、平社員の中から有能な順番に選ばれてひとつ上の係長に昇進しますね。
さらに係長の中から有能な人が課長に昇進、さらに課長の中から有能な人が部長に昇進するという仕組みで会社の組織ができあがっています。
さて、係長のときには有能でも課長になると能力が足りなくて不適当になってしまう場合があります。
さらにこの人は課長にとどまり続け、ずっと無能なまま長くとどまり続けることになります。
そして組織内では、ことごとく無能な役職員でポストが埋め尽くされてしまうというのです。
つまりピーター博士によれば「組織での仕事は、まだ出世が期待できる有能な人たちによって遂行されている」というのですね。
さらにもっと皮肉った考え方もあります。
それが「ディルバートの法則」です。
ピーターの法則では、過去に有能な人が昇進すると無能になると言っていましたね。
ディルバートの法則ではこのようにもっと強烈に皮肉っています。
『仕事のじゃまになるから、意図的に無能な人から順番に昇進させて、生産の現場から排除している』
この話を聞いてご理解いただけるでしょうか。
部下ならこのように思っている人が多いと思いますよ。
リーダーの資質・上司の飼い犬になる、と考える部下
部下が上司を無能だと思っているのは、なぜ良くわかるんでしょうか。
その部下が心で思っている通りに、言葉や態度がその雰囲気を醸し出しているからなのですね。
そのような態度に出ると、こちらとしても悪意を持ってお返ししたくなります。
心理学では、これを「悪意の返報性」と言っていますが。
悪意の返報性を続けていると、信頼してくれる部下も少なくなってしまいますから注意しましょう。
また、事あるごとに異論を唱えられたり、指示に逆らう部下は、本当にムカつきますね。
つい生意気なヤツ、上司を軽んずるヤツと、感情的になって憎ったらしいったらありません。
いつ寝首を掻かれるかしれませんから、さっさと他の部署に飛ばすか、自分の手で潰してやろうと悪巧みを考えたくもなります。
できれば、自分の言うことを何でもよく聞く、ペットの飼い犬のように従順な部下なら最高ですね。
そうすると確かにいるんですね、ペットのように従順な部下が。
普通なら避けてくるのに、積極的に近づいてきてホウレンソウ(報告・連絡・相談)ときっちり行ってくる。
上司の自分が仕事で心配しているのをまるで見抜いているかのように、実に上手な対応をしてくるのです。
まるで神対応なので、本当にありがたいと思うことでしょう。
こんな部下こそ、将来有望な人材といえるかもしれませんね。
恐らく上司のあなたより出世する可能性が大きいです。
潰してやる、などの悪い企みは考えないことです。
できるかぎり今から仲良くしておくことをオススメします。
リーダーの資質・本当のリーダーとは
これまでのことは少々悪ふざけが過ぎました。
すみませんでした。
ここからはまじめにいきたいと思います。
リーダーの資質・リーダーの役割とは
集団のリーダーが変わると集団の中身までもが変わるといいます。
例えば野球やサッカー。
チームの建て直しのためリーダーが交代して大改革を行ったところ、成績がグーンと良くなることはよく知られていますね。
つまりリーダーの進め方次第で、良くも悪くもなるということです。
特にこれからのリーダー求められること。
将来に向かったビジョンを描き、時代や環境の変化にも対応し、冷静な判断力を失わず、組織を維持し、社員を導き、業績を高めるといった卓越したリーダーシップが求められている。
かなり理屈っぽくて、理想論のようにお感じでしょうか。
組織においては職制があり、それぞれに地位や権限を与えられていますね。
それぞれの地位や権限には違いがありますが、どの部門においてもその場所でのリーダーが多くの役割をになっています。
したがってそれぞれの地位に応じた役割を、その持ち場持ち場に合わせて発揮する自覚を持つことが重要だと思うのです。
リーダーの資質・リーダーには14の役割がある
アメリカの心理学者デイビット・クレッチは、リーダーシップに関する研究のなかでリーダーの役割を14にまとめました。
- 代表者 : 外部に対して組織を代表する
- 統率者 : 組織の体制を統率し、メンバーの配置を指示する役割
- 政策決定者:目標や制作を決定する役割
- 計画者 : 目標達成の方法や集団の決定を下す役割
- 執行者 : 集団活動を調整し、責任を負う役割
- 模範者 : メンバーの手本となり、あるべき姿を具体的に示す役割
- 父 親 : メンバーの感情や情緒に関わる父親としての役割
- 裁定者 : 組織内の紛争や対立を調停し、判定を下す役割
- エキスパート:技術や情報において、他のメンバーより優れていること
- イデオロギー供給者:メンバーの信念や価値・規範などの源泉となること
- 責任の代行者:メンバーの決定や行動に責任を負うこと
- 配分者 : メンバーに報酬や罰則、地位や名誉を与える役割
- 統合の象徴:組織の独自性を強調し、一体感を形成する役割
- スケープゴート:目標が達成できず失望に陥ったときに、組織の中で非難の的になる役割
いかがでしょうか。このリーダーの役割についてご感想はありますか。
「生まれながらのリーダーはいない。リーダーシップは学び取れるものだ」とアメリカの経営学者ピーター・ドラッカーは述べているそうです。
確かに最初から、全部こなせる人は誰もいないでしょう。
少しずつ、経験を積みながら、一歩一歩リーダーとしての自覚を持つことなのですね。
「うちの会社の上司って、まったく無能でボンクラばっかりだ」
部下から影でこんなことを言われているのなら、今一度リーダーについて考え直してみませんか。
まとめ・リーダーの資質・あなたは上司として合格?
いかがでしたでしょうか。
リーダーになるには、やはり覚悟は必要だと思います。
リーダーの役割を今一度見直してみることをオススメします。
つまりリーダーの進め方次第で、良くも悪くもなるのですから。
今回は、リーダーの資質・あなたは上司として合格?という題でご紹介してきました。
最後までご覧いただきましてありがとうございました。
心理学は毎日を生きる知恵・心の波を穏やかに
次の言葉は、私のメンターが話していることです。
自分が利己的になるのではなく、人に与える存在になること。
いろいろと陰口を叩かれてしまう上司の方は、もしかすると、自分しか見えていないのかもしれませんね。
私自身もかつて、上司の立場でいたとき、自分のことしか考えていなかったなあととても反省しているのです。
もっとも勤めていた会社がよくなかったのもあります。
周りが利己的な人ばかりだと、自分もそうせざるを得ないこともあります。
それでも、少しずつ変えられることから変えていくことでしょうね。
それでもダメなら、転職してしまうのもアリかなと思います。
いっそのこと、自分で会社を作ってしまうのもいいかもしれませんよ。
自分の理想にあった会社を!