生き方

車にあおられた!どうすればいい?相手の心理を知って対処しよう

あおり運転注意

今年、東名高速道路上であおり運転をされて本線上で停車させられ、停車させられた車に乗っていた夫婦が、後続の大型車にはねられて2人共亡くなってしまった痛ましい事件がありました。

この事件から「あおり運転」大きく注目されるようになりましたが、以前からこの問題は全国で広く知られています。

あなたは車にあおられたとき、どんな心理状態になるでしょうか

「怖い」「逃げたい」という心理でしょうか

それとも「コノヤロー」「コンチクショー」という心理でしょうか。

人間の「怖い」とか「怒り」の感情は自然に出てしまうものなので、仕方がないことです。

でも、あなたの感情のままに行動すれば、危険な事件に巻き込まれたりすることがあります。

そこで今回は、車であおられた、あおり運転に遭ってしまったときの対応方法とあおり運転をしてしまう心理についてご紹介していきたいと思います。

一般道で車にあおられたなら

スピード

あおり運転とは、車の間隔を詰めて後ろから追い上げたり、急に車の前に割り込んで急ブレーキをかけたり、どこまでも執拗に車を追いかけることをいいます。

とても危険な行動です。

このときあなたは、どちらの心理状態になるでしょうか。

  1. 「怖い」「逃げたい」の恐れの心理
  2. 「コノヤロー」「こんちくしょう」の怒りの心理

ここではそれぞれの心理状態で運転したとき、考えられる事態を考えてみましょう。

1.あおり運転の車から「怖い」「逃げたい」の恐れの心理のとき

見ず知らずの車に、後ろからあおられる、急ブレーキをかけられる、どこまでも執拗に着いてくる。

このような状況になったら不安でたまらなくなりますね。

なんとかして逃げようと考えるはずです。

そのとき考えるのはこんな方法でしょうか

1.スピードを出して、あおり運転の車から逃げようとすると

早くこの場から逃げたいために、車のスピードを上げて逃げようと考えるでしょうか。

でもこれは危険な判断です。

後ろからあおってくる車に意識が集中しているので、前方への注意が散漫になります。

こんなときに道路脇から急に人が出てきた、車が車線変更してきたなんてことがあったら、自分が事故を起こしてしまいます。

いつもの精神状態でありませんから、運転操作が荒っぽくなります。

したがって、スピードを出して逃げる方法は賢明ではありません。

2.スピードを落として、そのまま走行を続けると

あおり運転の車を無視して、スピードを落としそのまま運転を続けようと考えるでしょうか。

もしスピードを落として走行しても、後ろをずっと執拗に着いてくることが考えられます。

スピードを落とし、無視をし続けたことで、あおり運転の運転者は逆に「バカにされた」と思うからです。

そんな時、あおり運転の車が急に前に割り込んで、急ブレーキを踏むかもしれません。

対応が遅れて相手の車に追突してしまえば、追突事故の責任がふりかかってしまいます。

3.走行する道路を離れて路地に逃げると

あおり運転の車から逃げたい一心で、走行している道路を離れて路地に逃げ込もうとすることも考えられますね。

しかし、これも問題があります。

走行している道路から離れても、そこの土地勘がなければ、道に迷ってしまいます。

あおってくる車があとをしつこく追いかけてくることも考えられます。

もし道が行き止まりになってしまったら、逃げることができません。

周りに人が誰もいない状況だって考えられます。

相手と直接向き合ってしまうことになります。危険ですよね。

2.あおり運転の車に「コノヤロー」「こんちくしょう」の怒りの心理

衝突

車にあおられて、イライラ、ムカムカ腹が立ってきた。

自分がいったい何をしたっていうんだ。

特に男性が「車であおられたとき」になる心理状態ではないかと思います。

「車を止めて相手に文句をつけてやる」「おどかしてやる」なんて考えるでしょう。

あなたは自分に自信があるから、そんなことを考えるのでしょうね。

しかし車であおってくる人間がどのような人物なのか全くわかりませんよね。

  • 相手がコワイ筋系の人だったら?
  • 相手がいきなり殴りかかってきたら?
  • 相手が凶器を持っていたら?
  • 相手が飲酒運転者や薬物中毒者で、異常な行動をとってきたなら?

「相手と話をつけてやる」なんて行動を取るのは、とっても危険なのです。

もし相手の挑発に乗ってケンカをしてしまったら、喧嘩両成敗であなたも責任を取らされます。

ですから、どんなに腹を立てても、相手の挑発に乗ってはいけないのです。

車にあおられたときの正しい対処方法とは

一般道

車にあおられたときには、「怖い」「怒り」のどちらの心理になったとしても、対処する方法はたった1つしかありません。これからその方法を順番に見ていきましょう。

1.ハザードランプを点けて車を路肩によせる

車にあおられたら、まず、ハザードランプを点けて車を路肩によせましょう。

次に車の全部のドアをロックし全部の窓を閉めます。

相手がドアを開けて車から引きずり出したり、窓から殴りかかってきたりするのを防ぐためです。

2.あおってきた相手を完全に無視する

あおってきた車はあなたの車と一緒に停車して、車から運転者が降りてあなたの車に近づいてくるでしょう。

そのときに取るべき行動です。

    • 絶対相手とは目を合わせてはいけません

絶対相手と会話をしてはいけません

相手と目を合わせたり、話をしようとしたりすると、相手がそこに付け込んできます。

「私はあなたと関わりはありません」という態度をとります。

このとき心臓はバクバクするでしょうが、そんな素振りを見せないことです。

ここで、相手があきらることもあります。

でも、まだ相手があきらめずに怒りを爆発させるかもしれませんね。

大声で怒鳴りながら、ドアを開けようとしたり、叩いたり、窓を叩いたり、車を蹴飛ばすような行動をするかもしれません。

3.あおり運転を警察に110番通報する

パトカー

普通、110番通報なんてしたことがないですよね。

何となく気が引けてしまうでしょうが、こんなときこそ警察を頼りましょう。

現在携帯から警察の通信センターに電話をすると、電話をかけてきた人の位置情報が警察の位置情報システムに把握されるようになっています。

警察の担当者から「事件ですか?事故ですか?」とまず聞かれますから、あなたの現在の状況を話し始めましょう。

相手が車をドンドン叩いているようなら、電話を音の方向にに向けて警察の担当者に聞こえるようにします。

警察の担当者もすぐに状況がわかるでしょうから、パトカーがすぐに向かうよう手配するでしょう。

また携帯電話をかけている状況をみて、あおってきた相手が逃げるかもしれません。

4.あおってきた車の相手のナンバーを控える

車であおってきた相手に自分の車を傷つけられたなら、相手の「車のナンバー」を必ず控えておきます。

また相手が営業用の車だったら、その車に書いてある「会社の名前」も控えておきます。

その車のナンバーを警察に伝え、被害届を出します。

さらに営業用の車なら、その会社に通報します。

もし偽造ナンバーだったら?と思うでしょうか。

でも偽造ナンバーなら人目につくのを極度に嫌うはずです。

ですから、身元が割れるような行動はしません。

間違いなく自分の車か、勤めている会社の車です。

ここまでは一般道で「あおり運転」をされた場合について説明してきました。

次は高速道路上で、停車させられた場合の対処方法です。

高速道路で車にあおられて、本線上で停車させられた場合

高速道路

今年あったあおり運転での死亡事故は、高速道路の本線上で車を停車させられたことが原因でした。

停車させられた夫婦2人が車から降りてきたところを、後続の大型車にはねられたのです。

まず知っておいてほしいのが、高速道路の本線上で車を停車させるのは大変危険だということです。

車が高速で衝突したときは、一般道以上の衝撃を受けます。

また車は高速で走っていますか、後続車が前方の異変に気がついたとしても、対応が遅れてぶつかってきます。

高速道路の事故や故障で車を路肩によせておいても、後続車が知らずに路肩の車に衝突することだってあるのです。

道路交通法では次のように定められています。

道路交通法(停車及び駐車の禁止)

第75条の8・ 1項 自動車は、高速自動車国道等においては、法令の規定若しくは警察官の命令により、又は危険を防止するため一時停止する場合のほか、停車し、又は駐車してはならない。

車であおられても、高速道路では車から絶対に降りない

高速道路上であおられて無理やりに停車させられたとしても、そこで車から降りていかないことです。

相手が車から降りてきて、あなたの車に立ちふさがったとしても、相手が車を叩いたとしても、絶対に降りずに次のように行動してください。

ゆっくり車を発進させる

高速道路の本線上で停車させられ、相手があなたの車の前にたちふさがったとしても、あわてないでください。

早くこの場から、車を移動させて、後続車から追突される危険を避けないとなりません。

まず車をゆっくり発進させてください。

相手は車を止めようとしてまだ立ちふさがろうとするでしょう。

しかし、ゆっくりと相手を押しのけるように、ゆっくりと相手に車を当てながら走り出します。

車は素手や足の力では止めれれません。これで脱出できます。

もしこのとき相手に怪我をさせてしまったらどうなるのか?という心配もあることでしょうね。

でもそのことについては心配ありません。

刑法では、やむを得ない事情で生じさせてしまった損害よりも、避けようとした損害のほうが大きい場合には、犯罪として成立しないのです。

刑法第37条1項(緊急避難)

自己又は他人の生命、身体、自由又は財産に対する現在の危難を避けるため、やむを得ずにした行為は、これによって生じた害が避けようとした害の程度を超えなかった場合に限り、罰しない。ただし、その程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。

車に同乗している家族や自分の身の安全を守るためには、この対応で大丈夫です。

ただし、わざと急発進して人をはねて死亡させてしまうと「過剰防衛」で罪に問われますからご注意を。

車にあおられたとき身を守るには、ドライブレコーダーの装着を

東名高速道路での痛ましい事件以来、ドライブレコーダーを装着するようになる車が多くなっているそうです。

ドライブレコーダーの映像があれば、警察に状況を説明するのもラクになります。

さらに抑止効果もあります。

ドライブレコーダーの装着車だと相手が分かっていれば「あおり運転の」抑止効果が出てきます。

全部画像に取られているのです。相手は不利だと思いますよね。

お金の問題でドライブレコーダーがつけられないのなら、カー用品店で「ドライブレコーダー設置者」なんていうステッカーがありますよ。

それを買って車に貼っておく方法もあります。

あおり運転の他にもドライブレコーダーは、自分が事故を起こした場合にも、事故に遭った場合にも事故の映像が役に立ちます。

ドライブレコーダーは、お金に余裕があったら是非つけておきたいですね。

車をあおろうとする心理とは

怒り

車に乗ってハンドルを握ると突然豹変する人っていませんか。

「ノロノロしてんじゃねえよ」なんて口汚い言葉を吐いたり、一般道でも猛スピードで走ってみたりと、驚くような行動をとりますね。

ごく普通のおとなしく見える人だったりすると、その変貌ぶりに驚かされます。

私もかつてそんな人の車に乗って、腰が抜けるほど怖い思いをしたことがありました。

しかしその人自身は全然気づいていないんですね。

一体何が起きているんでしょう。

車をあおろうとする心理・日常の緊張からの開放と万能感

あなたは車の中に入ったとき、日常の緊張状態から何となく解放された気持ちになりませんか。

緊張状態から開放されると、精神は無防備の状態になるのです。

普段はおとなしくしていても、車に乗ると自分を守るヨロイを脱ぎ捨てるので、本来の素の部分が出てきてしまうのですね。

ですから運転中に起きた、些細なできごとでも腹を立ててしまいます。

さらに、この100キロ以上も出せる鋼鉄の頑丈な箱の中に入って、この大きな物体を自分がコントロールと考えることで、自分が偉くなったような錯覚におちいるのです。

自分は何でもできる。自分は万能な人間だと勘違いしてしまいます。

相手の存在が小さく見えるので、暴言を吐いたり、危険な運転をするようになります。

また、車の中に入っていると、匿名性といって相手に自分の存在を知られずに攻撃できますから、あおり運転に走りやすいこともあります。

本来でしたら、車に乗ったときは、交通のルールを守り、他人の車とぶつからないように、交通の流れを乱さないように、車を運転させないといけませんね。

車の運転も人間関係と同じで、周囲の車とのコミュニケーションを取り、お互いの間合いを感じながら走ったほうがいいのではないでしょうか。

まとめ・車にあおられた!どうすればいい?相手の心理を知って対処しよう

いかがでしたでしょうか。

車にあおられたとき、普通とは違う心理状態になって誤った判断をしやすくなります。

「怖い」「逃げたい」などの「恐れ」の感情や「コノヤロー」「こんちくしょう」などの「怒り」の感情ですね。

人間の「怖い」とか「怒り」の感情は自然に出てしまうものなので、仕方がないことなのですが、感情のままに行動すれば、危険な事件に巻き込まれたりすることがあります。

ご注意くださいね。

今回は、車にあおられたときの対応方法とあおり運転をしてしまう心理についてご紹介してきました。

最後までご覧いただきありがとうございました。

心理学は毎日を生きる知恵・心の波を穏やかに

あおり運転は怖いですね。

でも素直に白状すると以前私も、遅い車が前につくとイライラしてあおっていたかもしれません。

(ゴメンナサイ!)

ただ、相手に暴言を吐いたり、危険な運転はしたりしませんでした。

これだけは本当です。

本文中でも書きましたが、この100キロ以上も出せる鋼鉄の頑丈な箱の中に入って、運転操作をしていると、何となく自分が偉くなったような錯覚におちいるのです。

まるでアニメの主人公がかっこいいロボットを巧みに操るような感覚になるんです。

心理学ではこれを「ヒーロー願望」というそうですが、私のココロの中にそんな願望が宿っているんですね。

改めてこの記事を書きながら、自分の心の中を観察できてよかったと思います。

そんな私も年齢を重ねていくと、丸くなってそんな運転をしなくなりました。

できれば今は運転しないでいたほうがラクかなと思います。

仙台市内を散歩していて、道路に車がたくさん走っているのを見ると、車をどこにもぶつけずに誰ともトラブルを起こさずに走行させるのって、とっても大変なことなんだなあと思えます。

私は最近、車の運転は他の誰かに代わってもらったほうがいいのかなと思っています。

そういえば私のメンターは車を運転しないんです。

「車を運転する時間があったら、その時間を自分の仕事時間として有効に使いたいのです」と話していました。

私はもう50歳を越しましたが、いまだにそこまでの心境にはなりきれませんね。

メンターは本当に仙人みたいな人だと思いました。

 




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