また失敗したのか!あいつは本当にダメなやつだ。
俺があんなにちゃんと言ってるのに、何でできないんだ。
こんなに俺が頑張っているのになんでわからないんだ。
職場の上司のみなさん。毎日お疲れ様です。
できの悪い部下を持つと本当に疲れるわ、と思っていらっしゃいますよね。
部下にハッパをかけてもやる気がない、進歩のない連中で、こっちのほうが神経が参っちゃうよとお悩みのことでしょう。
でもちょっと待って下さい。
もしかするとあなた、部下に嫌われてると思いますよ。
部下をどんなに叱ったとしても、聴いてるようで聴いてませんし、裏ではあなたに舌を出して蔑み笑ってるかもしれません。
今のままで行ったら決していいことありません。
もし怒鳴りつけている部下が将来出世して、あなたの上に立つようになったらどうします?
そのときの仕返し怖いと思いませんか。
いかがでしょう、部下をもっと上手に動かしてみては。
今回は、部下を好意的に動かして、あなたも部下もお互いにハッピーに、要はwin-winの関係になる方法をご紹介したいと思います。
怒らなくても部下は上手にコントロールできるんです。
どうか最後まで御覧ください。
なぜ上司は嫌われるのか
嫌われる上司は、偉そうに頭ごなしに命令をする
子ども頃、親から頭ごなしに「勉強しなさい!」とか「片付けなさい!」と言われると、自分がいまやろうとしたのに!と反発心がわいてきて、逆にやる気がなくなった経験があると思います。
人は自己の自由を制約されると心理的に反発心が芽生えるという心理があります。
これを心理学では「リアクタンス効果」と言います。
同じように「明日まで資料を作っておけ」みたいな頭ごなしの命令をしたら、誰だって反発したくなるのです。
上司に対して表向きは反発しませんが、心のなかでは誰もがつぶやいています。
こんな気持ちに部下がなったら、当然やる気はなくなります。
嫌われる上司は、失敗すると罵倒したり、暴言を吐く
仕事で小さなミスをしただけでも腹が立つことがあるかもしれませんね。
このとき大声で部下を罵倒したり暴言を吐いたりすると、部下のやる気がなくなります。
もしかすると、上司のあなたは何か心の中で不安を強く抱えているかもしれません。
例えば、あなたの直属の上司が同じようにあなたを強く罵倒しているとか、自分が今の仕事に不満があるとか、自分にはこの仕事が向かないのに無理して働いているとか。
それとも家庭内で夫婦間の問題があるとか、子供とうまくいっていないとか、嫁姑問題で板挟みとかいろいろご苦労があるのではないかと思います。
だからイライラして、ついつい爆発しちゃうのかもしれません。
毎日イライラの生活を続けていると体に良くありません。
何とかしないと大変なことになります。
嫌われる上司は、マズイ怒り方で部下を傷つける
嫌われる上司のみなさんは、次のような怒り方をしています。
嫌われる上司の怒り方1.わざわざ部下の席まで来て見下ろしながら怒る
部下に失敗があると、我慢できなくなってわざわざ部下の席までいって、怒鳴っているかもしれませんね。
上司のあなたは上下関係を重視しています。
部下は自分より低い位置にいるのが当たり前だと考えて、部下を見下しています。
もし部下が大きな間違いをしても、自分の責任じゃないと言い張って、すべて部下に押し付けようとするかもしれません。
嫌われる上司の怒り方2.部下を呼びつけて、立たせたまま怒る
あなたは自分の地位が絶対的であると過信してますね。
部下を持ち駒のように考えて、場合によっては捨て駒にしようと考えているかもしれません。
いやあ~、恐ろしいですね。
どうでしょう。思い当たることはありませんか。
自分が嫌われる上司に当てはまると思ったのなら
もし自分が嫌われる上司に当てはまると思い当たったのなら、考え直してほしいのです。
自分が同じようにされたら、どんな気持ちになるだろうかということを。
部下に対して過剰なペナルティを与えすぎると、やる気はなくすし、消極的になります。
このことを心理学ではネグレクト効果といって、部下はペナルティが怖くなるから、無理に仕事をしなくなります。
つまり言われたことしかしない、いや、言われたことすらやらなくなるかもしれません。
やる気がなくなったら、上司のあなたが一番困りますよね。
どんなにあなたの直属の上司を持ち上げてご機嫌を取ったとしてもも、成績が上がらなかったらどうなるか分かりません。
人を呪わば穴二つ、ということわざは知ってますよね。
気をつけないと自分に降り掛かってきます。ご注意ください。
今のままでは不安だと思い始めましたら、部下に慕われる上司に是非イメージチェンジすることをオススメします。
嫌われる上司から、部下に慕われる上司になるには
慕われる上司の姿とはどのようなものでしょうか。
部下に慕われる上司は1.評価と感謝をする
「がんばったね」「ありがとう」という言葉をよく使う上司は、部下から慕われます。
なぜなら、人は自分のことをほめる人を好きになるからです。
これを心理学では「好意の返報性」と言います。
特に「がんばったね」「ありがとう」は評価と感謝の気持ちが込められているので効果は絶大です。
部下に慕われる上司は2.部下をほめる
部下のことをいつも気にかけていて、「仕事が丁寧だね」「この前の報告書はうまくまとめられていて素晴らしかったよ」と、部下の良さを的確にほめることのできる上司は、部下に慕われます。
部下をほめ続けると、部下の能力が上がることもあるんです。
まず、ほめられた部下は自分のプライドが刺激されて、部下自ら仕事に精を出すようになります。
これを心理学では「自己成就宣言」といいます。
さらにほめられた部下は、自分の頑張りが認められて自分が期待されていると思うようになります。
上司の期待に応えようとして、さらに頑張ろうとするのです。
これを心理学では「ピグマリオン効果」と言います。
つまり、期待を込めて部下に接する上司は、部下の能力を向上させる可能性が高いのです。
部下に慕われる上司は3.叱り方が上手い
部下に慕われる上司は、部下が失敗したときでも、部下を人目につく場所で叱りつけません。
人目につかないところに呼んで、ほかの人に見られないように怒ります。
つまり部下の立場を考えているのです。
部下だって、好きで失敗したわけでありません。十分すぎるぐらい失敗の痛みを味わっています。
ほかの人の前で怒鳴りつけたら、さらにその部下を深く傷つけることになります。
部下のプライドはズタズタです。
もしそれが原因で部下が精神的に病んでしまったら、会社からあなたの監督責任能力を問われることになります。
嫌わられる上司から慕われる上司に変身する心得とは
これまでずっとこのスタイルで仕事をしてきた、いまさら変えられる訳がない、とお考えでしょう。
しかしこれまで通りの仕方をしていたら、ますます自分自身が辛くなります。
ぜひ考え方を変えていただきたいのです。
変えることはいつからでもできます。
自分が変わろうと決意すればきっとできます。
職場の全員を集めて、これまでのことを謝罪し新たな自分の方針を伝えましょう。
甘やかすとつけあがるなんて発想は断捨離です。
甘やかすのではありません。ほめて部下の能力を向上させればいいのです。
最初は恥ずかしいと思うかもしれませんが、やってみたら怒るよりも遥かに気持ちがいいですよ。
自分の精神状態も良くなると、身体の調子も良くなります。
明るい職場で自分自身も毎日楽しみながら働けるようにチャレンジしてみませんか。
まとめ・嫌われる上司!大丈夫ですか?あなた部下から嫌われてますよ
いかがでしたでしょうか。
今回はすこし言葉が過ぎたかもしれません。
でも毎日罵声や暴言のある中で仕事を続けるなんて、部下にしたら、つらくて居たたまれませんよね。
怒る方だって決して楽しくありません。
無駄にエネルギーを使ってくたびれるだけです。
相手を変えようとする前に自分が先に変わってしまうのが、遠回りのようですが実は一番上手くいく方法なのです。
嫌われる上司より、部下に慕われる上司になって、もっと仕事を楽しみましょう。
今回は、部下を好意的に動かして、あなたも部下もお互いにハッピーに、win-winの関係になる方法をご紹介してきました。
最後までご覧いただきましてありがとうございました。
心理学は毎日を生きる知恵・心の波を穏やかに
嫌われる上司。
実は私自身も耳が痛い内容でした。
過去、私も部下を持ったことがあります。
私は怒鳴りつけることはしませんでしたが、なんて仕事のできないやつだと部下を見下していました。
だから、いつも部下の仕事ぶりにイライラして冷たい態度を取っていたなあと思います。
そんなヤツに仕事を任せられるか!なんて偉そうなことを考えていました。
自分の心が狭いと自分が苦しむのだと思い知らされました。
つまり私が部下に仕事を任せられないので、なんでも自分が仕事を抱え込んで、大変な思いをしました。
もし今後部下をまた持つようになったら、部下に慕われる上司になりたいと思います。
さて、本文のまとめの中で「相手を変えようとする前に自分が先に変わってしまう」という言葉を書きました。
これは、私のメンターから聞いた言葉です。
メンターは「他人を変えようとするからうまくいきません。他人は変わらないんです。自分が変われば他人も周囲もそれを見て自分から変わろうとしますよ」と話します。
自分だってなかなか変われないんだから、他人が変わるワケがないと思いますよ。
もしよかったら、やり方をちょっと変えてみませんか。