コミュニケーションの取り方が上手い人だなぁと思う人、みなさんのあなたの周りにいませんか?
本当にうらやましいですよね。
コミュニケーションは、人と人が信頼してつながっていくのに大切なものです。
私たちは一人では生きていけないのですから。
コミュニケーションの上手な人とそうでない人では大きな違いがあります。
そこで今回は、コミュニケーションが上手な人はいったいどうしているのか、心理学的な見方からご紹介してみたいと思います。
コミュニケーションが上手な人は「話す能力」が上手いからだと思っていませんか?
「上手に話せる能力」がなければコミュニケーションができないと思っていますよね。
でも実は、コミュニケーションでは「話す能力」よりも「関係を築く能力」の方がはるかに重要なんです。
例えば、ある人の話は素直に聞けるのに、別のある人の言うことは同じ内容でも聞きたくないということがありませんか。
相手からの情報を受け入れようとする度合いが違ってしまうと、伝わることも伝わりませんね。
コミュニケーションの上手な人は、相手から言葉を深く受け取ってもらっています。
コミュニケーションは、相手との信頼関係があってはじめて生きてくるのです。
相手との関係を築くために、コミュニケーションの上手い人が取っている方法です。
人は本能的に安全だと感じる人には心を開き無防備になります。
危険だと感じる人に対しては心を閉じて影響を受けないようにします。
人間の中には意識と無意識の状態があります。
心理学ではこのように分けて考えています
意識=思考(頭)=言葉
無意識=身体=感覚
こんな例で見てみましょう。
尊敬している上司の言うことは素直に聞けるのに、大嫌いな上司の言うことは生理的に受け入れられない。
私たちの思考では、大嫌いな上司の言うことだって「正しい」と言葉で理解させています。
でも身体である無意識は、「大嫌い」感情と「実際に行動」することに感覚で違和感を感じるのです。
そして「無意識」が勝手にブレーキを踏んで心を閉ざしてしまいますじ。
大好きな人に心を閉ざそうとはしないですよね。
それは意識も無意識も同じ方向を向いているから違和感が生まれないからなんです。
そもそも無意識は「安全・安心」を確保するために生まれ持った本能です。
危険を感じた時は、外から攻撃されると感じるので心を閉ざします。
無意識が「安全・安心」感じれば心を開きます。
コミュニケーションの取り方の上手い人は、「人は安全だと感じる人に心を開く」ということを、生まれながらに知っているかあるいは努力して身につけたのかもしれません。
無意識が何を元にして「安全」と「危険」を決めているのでしょうか?
それは「よくわかっているかどうか」です。
人間は本能的に暗闇や全く情報のない未開の地を恐れるようにできています。
知らないことには、極めて強い緊張や恐怖を感じます。
しかし、よく知っていることや場所ならば恐怖を感じません。
よく知っているからこそ「安心」「安全」を感じ「親近感」が生まれます。
信頼関係を築く「親近感」を感じてもらうことです。
人間は根本的に人間は他人をよく知りたい、「安全」を確保したいと強く願っています。
さらには「信頼関係」を築きたいとも考えています。
私たちの最も自然な考え方ですね。
ですから「知らない」ことに居心地が悪さを感じてしまうのです。
心を閉ざすのは「危険」を避けて「安全」を確保するためにしてしまう非常措置ということですね。
私たちは「自分と似ている人」に対しても心を開きます。
これも無意識の働きがさせています。
自分の中にあるものには「よくわかっていると感じる」=「自分と似ている」と思い、自分の中にないものに対しては「よくわからないと感じる」=「自分と似ていない」と思うようにできているのです。
つまり自分と同じ価値観を持っている人や自分と似ていると思う人を見ると「無意識」が「よくわかっている」と感じて「安心」するのですね。
相手の中に自分と共通している部分を見つけること、さらにそれを相手にわかりやすく見せてあげることです。
コミュニケーションの取り方が上手い人は、相手と自分の共通点をいち早く見つけ、それを話題にして「分かり合えている」と感じさせるのが上手なので好感をもたれます。
実際にセールスが上手な人はもっぱら聴き上手であることが多いです。
相手に適切な質問をして価値観などを聞き出し、自分もそれを大事にしていることをさりげなく伝えています。
こういった言葉が相手の深い部分に響き、コミュニケーションがさらに深まるようになります。
私たちの無意識が最も大切にしているのは「自分のペースで生きる」こと。
ですから、自分のペースを乱す人には知らず知らずのうちに苛立ちを感じてきますし、ペースの合わない人とは違和感があるので一緒にいたくないと思います。
この自分のペースを一番良く表しているのが呼吸です。
コミュニケーションが上手な人は、相手の呼吸をよく観察しそれに合わせて呼吸しています
相手も無意識に居心地が良いと感じるようになります。
もし私たちが仲良い人たちと会うとき、自分と相手の呼吸をちょっと観察してみてはいかがでしょうか。
おそらく呼吸が同じになっているはずです。
「あうんの呼吸」という言葉がありますね。
呼吸が合う関係だと以心伝心という言葉どおり、何も言わなくても相手の考えていることが理解できてしまいます。
これを逆手にとって、仲が良くなるように呼吸を合わせてみればいいんですね。
次のような方法があります。
相手に合わせるなかで気を付けなければいけないのが、わざとらしくしないこと、相手に意図が見抜かれないことです。
人の内面にある思いや考え方は必ず表面に現れてきます。
言葉や意識では「ハイ」と言っても、無意識で「ハイ」と思っていない場合には、必ず身体全体から「いいえ」の振る舞いや雰囲気を発しています。
ですからこのような言葉に出さない非言語(ノンバーバル)の情報を読み取る観察力が必要です。
コミュニケーションが上手な人は、相手の本心を見抜く観察力を身につけています。
コミュニケーションが上手な人が非言語でのメッセージを読み取るために次のような見方をしています。
例1
状況では
「わかりました」と話しても
相手の表面が
「釈然としない表情」や「わずかに首をかしげる」
無意識の中では
「よくわからない」や「納得ができない」
例2・にこやかに会話している途中や特定の話題の中で
相手の表面が「一瞬眉をひそめた」とき
相手の無意識では
(その話題に対して)「嫌悪感がある」、「自分の価値観とかけ離れている」
例3・会議面談中など会話していて
相手の表面が「腕組みをした」「身体の前で手を組んだ」とき
相手の無意識では
「自分のペースや価値観・考え方を守りたい」「相手と距離を置きたい」
例4・「何かを説明している時」の場合
相手の表面が
「急に早口になる」なら
無意識の中では
「その説明部分に自信がない」「早く終わらせたい」
いかがでしたでしょうか。
私たちには、これまで述べてきたような無意識という心の働きがあるために、それを知って活用している人がコミュニケーションを上手にしているんだと理解しておきましょう。
コミュニケーションの上手な人は、相手との信頼関係ができてから、自分が相手に対してしてもらいたいことをお願いするので上手くいくのです。
例えば商品を買う時にはいろいろ悩んで迷いが生まれます。
でも、私たちは信頼関係のある人が商品を薦めるなら安心して購入しますよね。
「相手との関係=安心」という信頼関係が築かれているので、無意識は相手についていっても安心だと判断するのです。
ただし、注意しておきたいこともあります。
私たちの心理を悪用して、私たちを無意識のレベルで安心させてだまそうと近づいて来る人もいるんです。
どうか相手に丸め込まれないように。
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