学習性無力感。あまり聞いたことのない言葉だと思います。
子どもが不登校になってしまう原因の1つとしてあげられています。
今回は「学習性無力感の対処法」という題で、いろいろとまとめてみました。
まだ学習性無力感についてよく分からないという方にご覧いただいて、少しでもご参考にしていただけましたら幸いです。
学習性無力感になる人は、嫌なこと、失敗ばかりしたこと、解決しようとして頑張ってもできないことを何度も繰り返して経験しています。
「自分は無力だ」「自分は何をやってもダメだ」「自分にはできっこない」と諦めてしまいやる気を失っています。
さらに、そんな自分を責めてふさぎ込んでいます。
学習性無力感になると、何をするにも億劫になって自分の辛い状況から抜けられません。
学習性無力感になってしまう人には、ある特徴があります。
親や大人、周囲の人から失敗などを責められた経験が何度もあるということです。
1.親からのひどい虐待、親からの強い圧力の中で育った。
2.頑張ってやっても逆上がりができない、頑張って勉強しても成績が上がらないなどの小さな失敗や挫折を繰り返し経験していて、親からは失敗したことだけを責められ、失敗が悪いことだと刷り込まれた。
「どうして間違うの?」「なんでできないの?」「また失敗したの?」などのネガティブな言葉を言われる、落胆した態度を見せつけられる、怒られるなど。
学習性無力感は子どもの場合も大人の場合も症状を改善してあげられます。
小さな成功体験を重ねることと、自分が良い方向に変化していることを実感させて、自信を取り戻すようにしてあげるのがいいでしょう。
まずは、自分がよくなりたいと思うことが改善を早めるポイントです。
さらに、周囲の人も一緒に協力してあげることで、本人も安心して自信をつけられると思います。
失敗した、できなかったときの子どもの悔しい気持ちを、親がそのまま受け止めて「悔しかったね」と話してあげると、子どもは親が分かってくれたと感じて安心します。
また、失敗した、できなかったことを責めるのではなく、頑張ったことをほめるようにするとよいでしょう。「すごいね」「よくここまでできたね」「えらいね」と話してあげると、子どもは「失敗しても大丈夫、努力することはよいことなんだ」と思うようになります。
たくさん頑張って疲れている、なんだか様子がおかしいなと思ったら、気分転換のために遊ばせたり、十分に睡眠を取らせたり、出かけたりして、心を休ませてあげましょう。
子どもが少しづつでもできる課題をさせてみて「できた!」という経験をさせてあげましょう。
苦手なものは横において、子どもが自身を持って取り組めることを一緒に見つけてあげましょう。
勉強でも運動でも音楽でも、子どもが自分から興味を持てるものがあったら、伸ばしてあげられるようにサポートしてあげれば、自信がついてきて苦手なことも「やってみようかな」となるかもしれません。
子どもが失敗したとき悲しんだり責めたりするより、「失敗してもいいんだよ」と分かるようにしてあげれば、子どもは安心します。
親の姿を見るたびに「怒られる」と子どもが思うようになると、不安が強くなって、普通ならできることでも、できなくなったりします。
親がポジティブな姿勢を見せてあげることで、子どもは失敗を恐れなくなるでしょう。
子どもが思春期の頃にはいっているので、対処するのが難しいかもしれません。
基本部分は小学生までの場合と同じなのですが、親だけでの対処が難しいと思う場合は、専門のカウンセラーなどに相談したほうがよいでしょう。
第三者の意見も取り入れながら改善していくように考えてみましょう。
いかがでしたでしょうか。
学習性無力感の人は、初めから無力感の状態だったわけではありません。
小さな失敗や、できなかった経験を何度も繰り返して経験したことで、「自分は無力だ」「自分は何をやってもダメだ」「自分にはできっこない」と諦めているのです。
しかしながら、小さな成功体験を重ねたり、自分が良い方向に変化していることが実感できるようになれば、自信を取り戻していけるでしょう。
その際は、本人がよくなろうと思うだけでなく、周りの人たちも一緒になって、ネガティブにならず、よくなっていこうという気持ちで望みたいですね。
今回ご紹介した「学習性無力感の対処法」が、お役に立ちましたら幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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