好感度ナンバーワンの女優が新しいパソコンのCM広告に起用されています。
電車では有名な俳優やモデルが消費者金融の広告の中でこっちを見て微笑んでます。
私たちは毎日テレビ、ネット、街の中、電車の中などたくさんの広告に囲まれていますね。
この広告は意識して見ていないのですが何となく覚えていて、商品を購入するとき、お金を借りるとき、英会話学校を選ぶときなど、ついつい広告のイメージが良いところを選択してしまいますね。
これらの広告は「ハロー効果」という、私たちが無意識に行動を決めてしまう心理を利用して作られています。
言い換えるなら、ハロー効果を使えば自分の意図する方向に他人を動かせるということですね。
今回は商品の購入や、サービスを受けるときに、私たちの判断に影響を及ぼすハロー効果についていろいろとまとめてみました。
ハロー効果の光と影の部分をよくご覧頂いて、商品やサービス購入など毎日の判断にお役立てください。
「ハロー」というと「こんにちは!」の挨拶かなと思うかもしれません。
いいえ、実はこのハロー(Halo)とは聖人やイエス・キリストが描かれた絵画の中で、人物の頭の上や後ろから光が広がる「後光」「光輪」のことを指しています。
ハロー(=後ろから差すキラキラした光)の状態で人物を見ると、光のまぶしさに気を取られて他の部分が見えなくなることが由来となっています。
私たちは無意識で毎日の判断をこのハロー効果を使って生活しているのです。
つまり気づかないうちに、目立ちやすい特徴にだけ目がいって、他の特徴を見落とすという人間の特性です。
1920年に心理学者のエドワード・ソーンダイクの論文で初めて使われた言葉ですが、人間にもともと備わっているものです。
原始の頃の人類が自分の身を守るため、自分の種の保存のため(エッチする相手を探すとき)に必要とされ、それがずーっと遺伝情報として人間に残ってきたのだろうと考えられています。
たとえば、見た目の雰囲気から危険だと感じたならすぐに逃げる、生殖の相手として見た目がよいなら大丈夫だろうと判断する時などに有効だったのでしょう。
ではなぜ、もともと自分の身を守るはずだったハロー効果が今も使われているのでしょうか。
もともとハロー効果は自分の身を守るための能力でした。
しかし人間の目立ちやすい特徴にだけ目がいって、他の特徴を見落とすという特性を上手く利用すると、商品のイメージが上がることが分かっているので、広告で多用されるようになりました。
最初にも書きましたが、好感度ナンバーワンの女優がCMに起用されたり、俳優やモデルが広告で使われるのはそのためです。
ハロー効果には、ポジティブなハロー効果と、ネガティブなハロー効果があります。
私たちがハロー効果の影響で商品を購入するとき、お金を借りるとき、英会話学校を選ぶときなど、ついつい広告のイメージが良いところを選択するのがポジティブなハロー効果です。
さらにポジティブなハロー効果には、もっと身近な例としてネット上で表示される「口コミ」や「採点」なども上げられます。
グルメのサイトで口コミ評価の高いお店は「こんなにたくさんの人が良い評価をつけているんだから間違いないだろう」とか、ネットショッピングで「採点」の高い商品は「多くの人が良いと言っているから買ってみようかな」と判断します。
宿泊のホテルを選ぶときにも「口コミ」を見て、口コミの多いところに予約を入れます。
しかし逆に、口コミ評価の悪いお店、採点の低い商品、口コミの悪いホテルは、実際に行かなくても、見なくてもネガティブなイメージを持って、わざわざ進んで申し込もうとは考えないですね。
こちらがネガティブなハロー効果です。
このように「ハロー効果」には判断をポジティブにもネガティブにも働かせてしまうので、ネガティブなハロー効果が発生しないように現在の会社の多くは細心の注意でビジネスを運営しています。
販売しているサービスと関係ないと思うようなことでも、ネガティブなイメージが植え付けられてしまうと、ビジネスイメージ全体を落としてしまうかもしれません。
たとえば、CM契約していたタレントが不倫問題や事件事故を起こすと契約解除されるのも、消費者にネガティブイメージを持たせないための対策だといえるでしょう。
これまで書いてきた広告以外に、ハロー効果によって人事面で不利益な扱いを受けてしまう例もあげてみましょう。
会社の人事評価のとき、ある項目が目立って評価が高いと他の評価まで高く評価されてしまうことがあります。
たとえばこのような例があります。
面接の中において優秀な大学を卒業した、過去の活動で受賞した、などの履歴書上の経歴に影響されて、他の人たちより高い評価をつけてしまうことがあります。
大学も受賞歴もあくまで一つの判断基準なのですが、このように目立った特徴があるとそこにばかり目がいってしまい、他の項目を見落としてしまうようです。
さらに面接時の見た目も大きく影響するようです。
残念ながら、容姿や身だしなみの整っている人ほど面接に有利なんだそうです。
面接は短時間で決めることが多いので、見た目や、一部に目立つ特徴というハロー効果で決めてしまったのですね。
面接の時にはよく見えても実際に働いてみるとそうではなかったという場合も数多くあるので、面接を行う側では、目立つ経歴や見た目以外にもコミュニケーション能力やその他の特技などを細かくチェックしてほしいと思います。
逆に面接をされる側も、このような事情があるの理解の上で、見た目をよくして経歴以外での部分もしっかりアピールし、不利益な扱いを受けないように準備しておくのが大事だと思います。
もう一度広告に戻って、ネット上ではどのようにハロー効果を使っているかもう少し掘り下げてみてみましょう。
私たちは、商品そのもの以外にも、商品の外側についてまわるイメージも含めて判断します。
たとえばこんな例があります。
いかがでしょうか、見覚えありませんか?
一般人の口コミより、専門家の専門的知識の入った批評のほうがより安心できると感じますね。
商品に何の評価がないのも不安になりますが、アピールの仕方が誇大表現すぎると興ざめ感も出てきます。
私たちはハロー効果でプラスのイメージだけ見せられて他の部分を見落としがちであることを、いつも頭の中に入れておいて、利用されないように気をつけましょう。
いかがでしたでしょうか。
原始の頃の人類の特性が「ハロー効果」として、いまだに私たちの判断に影響を及ぼしています。
広告にはハロー効果が多用され、私たちは無意識に判断させられているかもしれません。
そのためには、私たちがハロー効果になりやすいことをよく認識して、振り回されないように気をつけないといけませんね。
今回は商品の購入や、サービスを受けるときに、私たちの判断に影響を及ぼすハロー効果についていろいろとまとめてみました。
ハロー効果の光と影の部分をよくご覧頂いて、少しでもお役に立ちましたら幸いです。
ハロー効果なんてもので、知らず知らずのうちに影響されて買い物していたなんて、オドロキました。
ハロー効果の広告すべてが悪くありません。一人の消費者としてもっとカシコくならないといけないなと感じました。
みなさんもアヤシイCMに引っかからないようにご注意ください。
これは私の例なのですが、今はもうテレビを見ていません。
実はテレビ自体がない!のです。貧乏とかそういうことじゃなくて、テレビを見ないことに決めたのです。
テレビはためになることもありますが、ぼんやり見ていると時間を無駄遣いしたり、ハロー効果の餌食になることもあります。
テレビがなくても毎日結構楽しめますよ。
読書をしたり、こうやってブログを書いたりとこっちのほうがポジティブに楽しめます。
この生活を教えてくれたのが、私のメンターです。
メンターは、本当の自分の道を歩むなら、自分の心を迷わせるものと距離を起きなさいね、と言います。
今の世の中は、自分の気を散らされることが蔓延していて、自分が何をしたらいいのか分からなくなっている人が多いとも話しています。
実際私が実感していることですが、テレビなしの生活でもちっとも困らないですよ。
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