初対面の人と会ったとき、相手がどのような第一印象を持ったのか気になったことはないでしょうか。
初対面の印象が悪くて親しくなれなかった人。
初対面でも意気投合してずっと仲良くしている人。
私はこれまで、相手との相性が悪いから仲良くなれないのだと思っていましたが、実は最初の第一印象次第で、相手との人間関係が決まってしまうのですね。
少し強引な話だと思われるかもしれませんが、心理学の観点で見ていくと、その理由が分かってきます。
第一印象が良くなれば、良い人間関係を続けられるのなら、その方法を知りたいと思いませんか?
今回はあなたの第一印象が良くなる方法を、第一印象が重要な理由と実際に第一印象はどうすれば良くなるのかを心理学の観点からご紹介したいと思います。
初対面の相手の印象を、人はどれぐらいの時間で決定するのかご存知ですか。
その人を好きか嫌いかを決めるのは、ほんの5秒ぐらいで、その後の会話のわずか数分でおおよその第一印象が決まってしまうそうです。
さらに人が第一印象を決めるとき、見た目や態度で55%、声や口調で35%、会話の内容で7%の割合で判断しています。
これを心理学では、メラビアンの法則と言います。
さらに人は出会ってから3回目までに、その人の印象や評価を決定しその考えを固定してしまいます。
それ以降は単純に第一印象を強めることしかしていないのだそうです。
これを心理学では、スリーセット理論と言います。
つまり「自分の良いところを後からゆっくり理解してもらえばいいや」という考えは人間の心理から考えてみたら危険なのです。
つまり一度印象や評価が固定してしまったら、相手の考えは簡単に変りません。
相手の考えを変えるには、自分が相当苦労して相手に強い印象を与えて、印象を変えさせる必要があります。
ですから、初対面の印象をよくすることが、非常に重要になります。
それでは心理学のテクニックをつかった、第一印象を良くする方法、相手の好感度を高める方法を見ていきましょう。
初対面の人と会う前に、自分がどのような人として相手に印象を与えたいのかを考えます。
相手に与えたい印象にあう洋服や髪型など身だしなみを整えてから、相手と会います。
なぜ、身だしなみを整える必要があるのでしょうか。
初対面の相手は、初めて合う人の情報は何も持っていません。
ですから会ったとき最初に目にする情報が重要なのです。
相手の頭の中では、一般的に考えられている人の見分け方を参考にして、こんなタイプの人ではないだろうか?と考えています。
初対面の人の第一印象を見た目で判断して決めつけることを、心理学ではステレオタイプ効果といいます。
このスレレオタイプ効果を利用して、相手に持ってほしい印象を自分から作り上げます。
初対面の人と会ったときは、あいさつを丁寧にしましょう。
丁寧なあいさつを受けると、誰でも気持ちがよくなります。
こちらが親密になりたい意志を相手に示しているからです。
初対面の時に抱いた第一印象が、相手の中に強く残ることを、心理学では初頭効果といいます。
あいさつは、相手に対して敵意がないことを示すコミュニケーションのツールです。
しかしあいさつを普段あまりしていないと、あいさつが自分が思うようにできません。
ですから、普段から誰にでもあいさつをする練習をしていて、どんなときでも意識しないであいさつができるようにしましょう。
初対面の人と会うときは、自然な笑顔で相手に対して微笑みましょう。
笑顔には周りの人の笑顔を引き出してくれる効果があります。
普段から笑顔を意識していれば、好感度をが高まり、周囲に気の合う人たちが集まるようになりますよ。
笑顔をつくる表情筋のトレーニングをご紹介します。
口の周りにあって、複雑な動きをする筋肉です。
口輪筋は表情筋の約7割とつながっているので、顔の表情全体に影響を与えています。
頬を上げるときに使う筋肉です。
笑顔になるとき口元を斜めに引き上げる働きがある筋肉です。
この筋肉が衰えると「ほうれい線」ができて、顔が疲れたように見えるので、少頬骨筋を鍛えましょう。
口角を上げる時に使う筋肉です。
イキイキとした表情を出すときに働いています。
口角を外側に動かす時に使う筋肉です。
あごの骨と口輪筋につながっています。
この筋肉を鍛えると顔のラインをシャープになります。
口元を横に引っ張る筋肉です。
口角の皮膚やあごの皮膚とつながっていて、笑顔づくりに欠かせない筋肉です。
人の顔は左右で見分けたとき、さまざまな点で違いがあります。
大まかに見ると、顔の右側がキリッとした印象があって、顔の左側が優しげな印象があるとされています。
そこで鏡で実際に自分の顔を見て、自分の顔の印象が左右でどのように違うのか確認します。
右側がキリッとした印象で、左側が柔らかな印象だとします。
この場合ビジネスのときには、相手に対してキリッとした印象の右側を見せて、知的で仕事ができるイメージを与えます。
さらにプライベートでは、柔らかな印象の左側を見せて、話しやすいとか安心するというイメージを与えます。
自分の顔の印象を確認してみて、相手に与えるイメージを使い分けをしてみるのは面白そうですね。
左右の顔をどのように見せるかは、相手に対してどの向きで座るか、相手にどちらを向くか、または対面か横に座るかでいろいろとバリエーションがありますから、いろいろ試してみると面白そうです。
何かの説明をするとき、良い面だけでなく悪い面も伝えると相手から信頼されるという心理テクニックがあります。
これを心理学では両面呈示といいます。
この心理テクニックは人間関係にも応用できます。
つまり初対面の人にさり気なく自分の弱点を見せるのですね。
相手が対面したとき受けた第一印象にちょっとだけ意外性を与えてみます。
つい自分を大きく見せようとして失敗することがあります。
相手がそのやり過ぎ感に気づいてしまうからですね。
それよりも自分の弱点で相手を安心させます。
こちらのほうが相手は関心を持ちます。好感度が上がります。
初対面で相手に対して印象に残るほめ方をするのはとても難しいです。
こちらも相手について何の情報もないからです。
でもほめるのにいい方法があります。
心理テクニックの、バーナム効果を使います。
バーナム効果とは、誰にでもあてはまることなのに、自分のことだと信じ込ませてしまうことをいいます。
「あなたはこんな人だと思われているけど、本当はこんな性格を内側に秘めていますね」という、よく占いで出てくるあの言葉です。
相手をほめて喜ばせることですから、ぜひ使ってほしいスキルです。
相手を観察してみて自分が思った印象を、バーナム効果で相手をほめます。
「〜ですが〜ですね」の構文になります。
後半の「〜ですね」は肯定な言葉を入れます。
このように相手ほめて、相手の心をとらえる一言を使うことで、相手が「自分のことをよく分かってくれる人」と考えるようになります。相手からの好感度も上がりますね
意識的に相手のしぐさを真似すると、相手は親近感を持ちます。
相手を真似るのは、相手に対して尊敬や好意を表現することになるからです。
相手のしぐさを真似ることを心理学では、ミラーリングと言います。
ミラーリングをするときは、相手に気づかれないように自然に動作をすること、タイミングが不自然にならないように気をつけることの2点に注意します。
さらに相手がこちらのしぐさを同じように真似てくると、相手もこちらに親近感を持ったことを現しています。
いかがでしたでしょうか。
第一印象はほんの僅かな時間の中で相手の心の中で決まってしまい、一度固定されてしまうと、相手の心の中で簡単に切り替わりません。
第一印象で相手に良いイメージを持たせるには、心理学を使ったテクニックが有効です。
良い人間関係を築きたいとお考えでしたら、今回ご紹介してきた方法を実践してみてください。
最後までご覧いただきましてありがとうございました。
私が周囲の人からよく言われるのが「優しい感じですね」「一緒にいると落ち着く感じですね」という言葉です。
ふーん、そうなんだ〜。
あんまり自分には実感がありません。
でもそう言っていただくと、何だかうれしいです。
さらにそう言われたら、悪いことができませんよね!
言葉の持つ力かもしれません。
プラスの言葉にはプラスの感情が、マイナスの言葉にはマイナスの感情がセットでやってきます。
言葉を大切に使わないといけないな、他人を傷つける言葉を言っちゃいけないなと感じています。
みなさんも気をつけてくださいね。
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