人はなぜ嘘をつくのでしょう。
エイプリルフールのような嘘ならば許されるでしょうが、人を騙して陥れるような嘘は絶対許せませんね。
人は嘘をつくとき、いつもと違う言葉づかいやしぐさが出てしまいます。
嘘をつく本人は、本音を隠そうとごまかすのですが、嘘をつくことに不安を感じて無意識に現れてしまうのです。
相手を観察して、いつもと違う様子をキャッチできれば、相手の嘘を見抜くことができるのです。
今回は、嘘を見抜き、嘘にだまされない方法をご紹介しています。
最近では、上手に嘘をつく方法なんてのもありますから、十分に注意しないといけませんね。
嘘をつく人は、表情がこわばります。
嘘をつく人は嘘を間違わずに順序立て言おうとします。
このとき意識が過去に向けられていて、過去の出来事を今まさに体験しているかのように考えています。
すると、相手の顔の表情がこわばってきて、「あれ、いつもと違うな?」と感じるのです。
嘘をついているかを見抜くには、話しているときに表情のこわばりがないかどうかを観察します。
嘘をついているとき、人は緊張して、無意識にまばたきの回数が増えてしまいます。
嘘をつく本人は、そのことに気が付いていません。
「あれ、いつもより目をぱちぱちさせているな」と思ったら、嘘をついているかもしれません。
嘘をついているかを見抜くには、まばたきが変に多くないかを観察します。
嘘をつく人、特に男性は、隠し事をしていると相手の視線を避けたくなります。
嘘をつく本人は気が付いていないのですが、口でうまく嘘を言っても、目だけは嘘を貫き通せる自信がないので、無意識に目を合わせないのです。
特に男性の場合は、嘘をついていると萎縮してしまい、相手の顔をまともに見られなくなります。
男性が嘘をついているかを見抜くには、会話のときに目線を合わせようとしないかを観察します。
女性が男性に対して嘘をつくとき、男性の場合と違って、目をじっと見つめます。
女性の方が嘘をつくのが上手だと言われています。
嘘をついているとき、女性は男性の目をじっと見続けても平気なのです。
女性の脳の構造が、男性と違うからなのだそうです。
男性は話すときには、脳の左半球だけを使って話すのに対して、女性が話すときは、脳全体を使って話します。
コンピュータでいうとワーキングメモリーがたくさんある状態なので、同時にいろいろなことができてしまうのですね。
したがって、女性が嘘をついているかを見抜くには、女性がじっと目を合わせたままで話していないかを観察します。
嘘をついているときは、心の中でやましい気持ちがありますから、無意識に口を隠そうとします。
ただ口を隠してしまうと、嘘だと見抜かれるかもしれないと感じていて、口を隠す代わりに、頬をこすったり、耳たぶを引っ張ったりしてごまかそうとします。
「普通ならこんなに手で顔を触れたりしないのにな、変だな」と感じたらアヤシイです。
嘘をついていないかを見抜くには、必要以上に手で顔を触れる動きがないかを観察します。
嘘をついているときは、その場から逃げ出したい気持ちがあります。
できるなら早く逃げ出したいのですが、それができません。
逃げ出したい衝動を抑圧しているので、嘘をつく本人は無意識に身体が動いてしまいます。
ソワソワしていたり、もじもじして何度も姿勢を変えます。
「普通ならこんなに動かないのにな」と思ったらアヤシイです。
嘘をついていないかを見抜くには、やたらと身体が落ち着かなく動いていないかを観察します。
嘘をついているときは、不安な気持ちがあるので、手が無意識に動いてしまいます。
そこで嘘をついている人は、本心を見抜かれないように、腕を組んだり、ポケットに手を入れたり、テーブルの下に手を隠したりします。
嘘をついていないかを見抜くには、手をどのようにしているかを観察します。
嘘をつく人は、会話が途切れて沈黙してしまうのをとても不安に感じます。嘘がバレると思うからです。できるだけ会話が途切れないように話を続けます。
当然口数が多くなります。
もし「やたらと口数が多いな、変だな」と感じたらアヤシイです。
嘘をついていないかを見抜くには、相手がやたらとベラベラと話していないかを観察します。
嘘をついているときは、頭の中で嘘の辻褄が合うように考えているので、それに気を取られて、すんなり話せなくなります。
会話の返答を「うん、うん」とか「そう、そう」などの短い言葉で済ませたり、話を継ぎ目なく話し出したりと、普通ならありえない話し方をしています。
とてもギクシャクした話し方です。
人間の脳は、基本的に一つのことしかできません。
こんな脳の仕組みなのに、嘘を考えながら、嘘の辻褄を合わせながら、嘘の内容を忘れないようにしながら、といろいろな思考を同時にするので、話がめちゃくちゃになるのです。
もし嘘をついていないかを見抜くには、相手の話がギクシャクしていないかを観察します。
最近では嘘をつく方法が出ているので、嘘をつく人はそれを見て勉強しています。
嘘をつく方も嘘を見抜かれないように、いろいろな方法を考えているのですね。
しかし、このように嘘をつくんだなと理解していれば、嘘に騙されなくなります。
どのような対策をしているか見てみましょう。
嘘をつくときは、前もって、どんな嘘をつくのか、しっかり内容を考えています。
とっさについた嘘は、辻褄が合わなくなるからです。
嘘の内容を前もってしっかり考えているので、ちょっと聞いただけでは、まるで本当のような話です。
嘘をついたら目線が動く、という情報を仕入れていますから、絶対に目をそらしません。
嘘をついているときは口数が多くなる、という情報を仕入れていますから、口数を少なくして、ヤブをつついて蛇を出すようなヘマをしないように気をつけています。
嘘をついたときは動揺する、という情報を仕入れていますから、指摘されてもオドオドしないように態度に気をつけています。
たとえば浮気なんてときも、尻尾を出さないように細心の注意を払っています。
人は嘘をついて不安になると相手との距離をいつも以上に取りたくなる、という情報を仕入れていますから、気合を入れて逃げたくならないように気を付けています。
上手に嘘をつく人に対する究極の方法です。
どんなに嘘が見抜かれないようにしても、やはり不自然さが残ります。
まず、不自然なのが笑顔です。嘘をつくときは作り笑顔です。
作り笑顔のとき口角は上がって笑っていますが、目尻が下がったり、目尻にシワができたりしません。
本当に笑っているときは、目尻が下がり、目尻にシワができるのです。
嘘を見抜くには、笑顔のときの目尻の下がりと目尻のシワを観察します。
同じように、嘘を見抜かれないようにしても、身体の動きはごまかせません。
嘘をついている人がバレないようにと考えると身体が動きます。
嘘を言っているときに、身体がそれを否定するような動き方をします。
口では「はい」と言っているのに、身体は「いいえ」の表現なのです。
嘘を見抜くには、身体の動きをよく観察してみます。
嘘をつく人は、嘘を上手くつけたと思うと、心の中でほくそ笑むのです。
そのほくそ笑みが、無意識に顔の表情になって表れるのです。
この時の笑い顔は「してやったりの顔」ですから、本当に心から喜んだときの笑顔ではありません。
どこか人を蔑んだような笑顔です。
笑顔にどこか蔑んだような雰囲気が出ていないか観察します。
いかがでしたでしょうか。
嘘をつくという行為は、事実と違うことを話すので、なにかしら心にやましさを感じて、それが無意識に行動になって現れてきます。
どんなに完璧に嘘をついたと思っても、どこかで必ずボロを出します。
今回は、嘘を見抜き、嘘にだまされない方法をご紹介してきました。
最後までご覧いただきましてありがとうございました。
英語のウソの表現がたくさんあるのを知ってますか。
ちょっとご紹介しますね。
1.lie・・・うそ、偽り、詐欺
2.deception・・・欺くこと、詐欺手段、惑わし、ごまかし
3.cheat・・・詐欺、搾取、ずる、詐欺師、カンニング、いかさまトランプ
4.fraud・・・欺瞞、詐欺行為、ペテン師、いんちき
5.fake・・・模造品、いんちき、虚報、ごまかし
6.sham・・・ほら吹き、詐欺師、偽物、ごまかし
7.swindle・・・搾取、詐欺、ペテン、食わせ者、いんちき
8.charlatan・・・大ぼら吹き、山師
9.fib・・・些細なウソ、ごまかし
10.trick・・・たくらみ、策略、ごまかし、ペテン、錯覚、いたずら、冗談
いかがでしょう?たくさんありますね。
人を傷つけないためにつく「よいウソ」なら人間関係を円滑にしますが、騙して人を傷つける「悪いウソ」はなくしていきたいですね。
最後に私の好きな言葉を。
「天網恢恢疎にして漏らさず(てんもうかいかい、そにしてもらさず)」
《「老子」73章から》天の張る網は、広くて一見目が粗いようであるが、悪人を網の目から漏らすことはない。悪事を行えば必ず捕らえられ、天罰をこうむるということ。<出典:デジタル大辞泉(小学館)>
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