つい自分の感情を抑えられずに怒ってしまい、怒った後に自己嫌悪で自分がイヤになったことはありませんか。
怒りたくないと思っているのに、怒りたくなる感情が生まれるのはどうしてなのでしょう。
怒りの感情が無意識に生まれるワケを知りたいと思いませんか。
私たちは、自分の怒り方のタイプを知って訓練すれば、怒りを上手にコントロールできるようになるのです。
怒りのコントロール技術が身につけば、周りの人たちとの人間関係で悩むことも少なくなり、さらには生き方や考え方までポジティブになります。
今回は、怒りをコントロールする心理学、怒りの感情が起こるワケという題で、「怒り」とは一体何なのか、なぜ怒りが生まれるのかについてご紹介したいと思います。
一般的に「怒る」のは悪いことだと考えられてます。
しかし怒ること自体は決して悪いことではありません。
心から発信しているSOSのようなものだからです。
直接身体に及ぼすかもしれない危険を避けるためだったり、自尊心や名誉、価値観を守ったりするのに、怒りの感情が使われます。
さらに怒りの感情は、私たち人間が本来持っている防衛本能ですので、完全になくすことはできません。
日本では怒りを我慢するのが美徳だとされています。
しかし逆さまに考えてみれば、怒りを我慢するのは上手でも、怒りを上手に表現するのは苦手でもあるといえるかもしれません。
多くの人が怒ったことを後悔する一方で、人によっては上手に怒れなくて悩んでいる人もいるのです。
怒りの感情は、突然わき起こったりしません。
怒りは「2次感情」といわれる感情です。
怒りの感情が生まれる前の段階で「1次感情」という感情があります。
1次感情とは、うれしい、楽しい、苦しい、辛い、不安などの感情のことをいいます。
怒りの前に、この1次感情が生まれているのです。
そして1次感情の中でも特に「苦しい」「辛い」「不安」などのネガティブ感情が、怒りの素になるのです。
1次感情がたまるコップが心の中にあるとイメージしてみます。
「心のコップ」に1次感情がたまって、コップがあふれそうになると、2次感情の「怒り」に形が変化して、怒りの感情として表れてくるのです。
例えば、世の中には怒りっぽい人がいますね。
この人は心のコップが小さく、すぐに1次感情がたまってしまうから、怒りの感情として表れてしまうのです。
さらに私たちもよくあることですが、機嫌が良いときには何も感じない出来事でも、機嫌が悪いときには、ほんの少しのことでも腹が立ってくることがありますね。
これは機嫌の良し悪しが原因で、心の中のコップ容量が変わってしまい、機嫌が悪いとコップにネガティブな感情がいつもより多くたまりやすくなってしまうからなのです。
すぐに心のコップがあふれて、怒りの感情が生まれてしまいます。
怒りが生まれるには、次の3つの段階を踏みます。
では具体例で見ていきましょう。
ここでは、コンビニでレジの順番を待っていたら、他の客が自分の前に割り込んできたことを例にします。
コンビニでレジの順番待ちをしていたら、自分の前に他の客が割り込んで来た
・Aの意味づけ:「自分だけいい思いをしている。順番は守るべき」
・Bの意味づけ:「この人は急いでいるかもしれない。別に急いでいない、大丈夫」
・Aの意味づけの場合:怒りがこみ上げてくる
・Bの意味づけの場合:「まあ仕方ない。こんなこともあるさ」
怒りの生まれる3段階で、もっとも重視すべきなのが、2の出来事に対する自分の意味づけです。
Aの場合の意味づけでは「私は順番を無視された」「その人だけがいい思いをした」「順番は守るべきだ」という意味づけをしていますね。
その結果、Aの場合は「怒り」の感情が生まれます。
しかしBの場合の意味づけをすると「この人は急いでいるかもしれない」「自分は急いでいないから、大丈夫」と考えるので、結果、怒りは生まれてきません。
私たちが出来事に対して、どのような意味づけをしているのか、その思考のパターンが怒りを生んでいることをきちんと認識しておくべきです。
怒りは無意識に起きてしまうものです。
自分の思考パターンをよく理解して、ネガティブに考えてしまうのなら、思考パターンをネガティブからポジティブに書き換えるようにしていくこと、あるいは視点を変えてみることが大切なのです。
怒りをコントロールするには、怒りが生まれてしまう仕組みを理解することです。
私たちが怒りを感じるとき、次のようなことが原因になっています。
自分の期待した通りになっていない、自分の思い通りになっていないと思うことが怒りの根底にあります。
怒りのもとになる出来事は、人によって違いがあります。
ある人には怒る出来事であっても、ほかの人は特に何も感じない出来事だったりします。
これはアレルギー反応に例えられます。
このように考えられるわけです。
このアレルギー反応は出来事に対する意味づけ、私たちの思考のパターンが原因ですので、ネガティブな思考のパターンを変えることで体質改善を図らないといけませんね。
私たちが怒りについて考えるとき心に留めておきたいのが「他人と過去は変えられない」ということです。
どんなに他人や過去といった、変えられないものを変えようと、どんなに頑張ってみてもその努力は報われません。
そういうときほど、心のコップにネガティブ感情がたまっていきます。
「自分と未来は変えられる」という考え方に改めていきましょう。
いかがでしたでしょうか。
一般的に「怒る」のは悪いことだと考えられてます。
しかし怒ること自体は決して悪いことではないのです。。
直接身体に及ぼすかもしれない危険を避けるためだったり、自尊心や名誉、価値観を守ったりするのに、怒りが生まれます。
心から発信しているSOSのようなものなのです。
ですから私たち人間が本来持っている防衛本能を完全になくすことはできません。
ただし、私たちは、自分の怒り方のタイプを知って訓練すれば、怒りを上手にコントロールできるようになり、周りの人たちとの人間関係で悩むことも少なくなって、生き方や考え方までポジティブになります。
今回は怒りをコントロールする心理学という題で、怒りの感情が起こるワケについてご紹介し、「怒り」とは一体何なのか、なぜ怒りが生まれるのかについて見ていただきました。
最後までご覧いただきましてありがとうございました。
つい最近「幸せになる勇気」というアドラー心理学についての本を読みました。
その中で、怒りについての記述があったのでここに記しておきたいと思います。
怒りとは、「言葉でコミュニケーションすることを煩わしく感じ、手っ取り早く屈服させようと」すること。(引用:「幸せになる勇気」)
私自身もかつての経験から言うと、言葉で説明するのが面倒になって、怒鳴りつけてしまったことがありました。
例えばかつての元妻に対してとか。
口喧嘩すると、女性の方が口が達者なので、男性の私は劣勢に立たされるわけです。
こんなとき、言い負かされないよう、ついキツイ言葉を投げつけたので(お互い様のところもあるとは思いますが)、あのときもっと他の方法もできたのに・・・と残念に思ってます。
その時には一時的に収まったかのように思えても、どこかでその怒りの反動がやってくるということですね。さらに倍返しという反撃の形で。
元妻とは価値観や意識の違いがあったので、もっとよく話し合ってお互いのズレを解消しておくべきでした。
ちなみに、私がこの話をして不幸自慢しているわけじゃありません。
私のメンターの話の引用ですが「自分の不幸に恋するのをやめること」「自分で自分を幸せにすると決めること」の2つの考えを大切にしようと思うのです。
メンターの話では「自分で自分を幸せにしようと決めると、自分は幸せになる」のだそうです。
なので、過去のことは、もう振り返らないことにしました。
過去は変えられないけど、これから将来は変えていけますものね。
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