さまざま出来事に対してイラッとしたりムカっときたり、怒りの感情を抱くのはよくあることですね。
でもそのまま怒りをぶつけてしまったらトラブルに発展してしまう危険があります。
自分は怒りがコントロールできなくて困っているとお悩みでしょうか。
しかし怒りをコントロールすることはできます。
今回は「怒りをコントロールできないことはない、やればできる心の静め方」という内容でご紹介していきたいと思います。
日常生活でイラッとする出来事に遭遇して、衝動的に怒ってしまった経験は誰でもあるはずですね。
こんな具合にカッとして怒りの感情を出してしまい、即座に言動をしてしまう危険な場合があります。
激しい言い争いやケンカに発展したり、大きなトラブルになったり、時には取り返しのつかない事態になることだってありますね。
私は駅の構内でよく見かけることなのですが、ついこの前もこんな場面に遭遇しました。
朝の東京駅の京葉線ホームに向かう途中にある動く歩道で、若い男性2人が中高年の男性の襟首をつかんで「オイこら!」と怒鳴りつけていたのです。
もともと、中高年の男性が若者に向かって何かをしたのが原因のようでしたが、それはほんの些細なことだったかもしれません。
実際にこのような現場に出くわすとゾッとしますね。
このように怒りをエスカレートしていくと何が起こるか分かりません。
これが駅のホーム上だったら、と思うと恐ろしくなります。
実際に人が亡くなるケースがあるようです。
人のたくさんいる場所では、誰でもイライラしているので、気をつけたほうがいいですね。
さて、怒りの感情は誰でも起きるのものだし、そのこと自体は自然で仕方がないものです。
しかし、怒りをコントロールすることが日々生きていく中で必要となります。
これをアンガーマネージメントと言いますが、大きく分けて2種類あります。
ひとつは「怒っている今この瞬間の感情を抑える方法」です。
もうひとつが「自分の考え方を根本から見直して、怒りっぽい性格を改善する方法」です。
怒っている今この瞬間の感情を抑えるのに肝心なのは、怒りの感情を表に出さないことに尽きます。
怒りの感情のピークが、おおよそ6秒ぐらいなんだそうです。
そこで6秒間、心の中で1、2、3、4、5、6とゆっくり6つ数えて、落ち着きを取り戻してください、というのがアンガーマネージメントの教科書の上での説明です。
ただし私が試してみたところでは、6つ数を数えるなんてことをスッカリ忘れてしまいます。
恐らく6つも数を数えるのはムリでしょう。それぐらい怒りの感情は強いエネルギーを持っているのです。
怒りの感情を持ってしまったとき、私がオススメするのが、自分専用の魔法の呪文を唱えることです。
これは私のメンター 全(くろさわ・ぜん)先生に教えていただいた方法です。
自分の頭の中に「感情ボックス」というのをイメージして、その箱の中に「怒りの感情」を入れてしまうのです。
そしてこの箱に入れる時、「この感情を別のいいことのために使わせてください」という魔法の呪文を心の中で唱えます。
先程も述べましたが、怒りの感情はとても強いエネルギーを持っています。
この強いまま相手に吐き出してしまうと、相手だけでなく、自分自身も傷つきます。
また、たとえ怒りのエネルギーでも自分から吐き出してしまうと、再び充電するまで時間がかかります。
怒ると疲れると思いませんか。
ですから、この方法の肝は「エネルギーの無駄遣いをやめる」ということでもあります。
さらにここで注意しておきたいのが、感情ボックスに入れるとは、怒りの感情を抑圧することではないということです。
感情の抑圧とは無理をして「はじめからなかったことにする」ことです。
しかし、無理をして抑圧した分自分の心の見えないところではエネルギーが怒りのまま溜まっているのです。
この怒りのエネルギーが我慢できないほど溜まったときに大爆発します。
みなさんにもご記憶はありませんか。
ある人にされてきたイライラにずっと我慢を続けていて、ある日ついに我慢できなくなって、その人に対して震えが来るほどの怒りを出してしまったなんてことが。
そうならないためにも、感情ボックスにしまっておくこと、自分専用の魔法の呪文を唱えることをオススメします。
怒りっぽい人とは、自分の怒りを「怒っている」「怒っていない」の2種類で分けてしまいがちなんだそうです。
確かにこの分け方だと、ちょっとしたことでも「怒っている」に入ってしまいますね。
つまりず〜っと怒り続けるということになります。
若いカップルが「ねぇ、怒ってる?」「ううん、怒ってないよ」なんていう会話をしているんだったら微笑ましい光景なんでしょうけど、本当の怒りの現場ではこんな状態ではありませんね。
実際に、怒りの度合いは幅広く、我を忘れるくらい強い怒り、ムカっときてもすぐに忘れられる怒りなど幅が広いのです。
そこでアンガーマネージメントでは、怒りを感じたら怒りの強さを次の10段階でみてどこにいるのかを当てはめてみるのだそうです。
0〜1レベル
穏やかな怒り:ストレスはほとんど感じない
2〜3レベル
不愉快な怒り:イラッとしたり、不愉快に思う
4〜6レベル
腹が立つ怒り:怒りは表に出てはいないが、相当イライラしたり、怒りを感じている
7〜9レベル
爆発寸前の怒り:思わず我を忘れるくらい爆発寸前の怒り
10レベル
最大級の怒り:震えが止まらないぐらいの強い怒り
(引用:アンガーマネージメント協会・代表理事安藤俊介氏)
怒りを感じたら、怒りの強さを10段階に分けてみて、自分の怒りの段階を分類ごとに分けて考えてみます。
このように自分の行動を客観視して数値化することで、怒りがおさまるということです。
この方法は、私自身は実際試せていません。
私はそれほど最近怒らなくなったので、この方法を試す機会がないのです。
この方法は、かなりの回数、怒る経験をしている中から身につけていくものだと思います。
毎日怒ることが多い人、イラッとすることが多い人向けの方法かもしれませんね。
この方法の肝は次の3点にポイントがありますね。、
私たちは自分の価値観から他人を見ているものです。
そして自分の価値観から離れた言動をされると、自分の価値観の許容範囲を超えてしまい、怒りの感情が出てきてしまいます。
私のメンター 全先生によると、「相手の言動に対して怒り、イライラ、ムカつきを感じるときが自分の中にもっている歪んだフィルターを通してモノを見ているときです」と話してくださいます。
また、先生は「出来事の真実には何の色付けもされていない、自分が勝手に色を付けているからなのです」ともおっしゃっています。
価値観=フィルターと考えてみてください。
人それぞれ違うフィルターがあるために見え方が違ってしまい、それが人と人がぶつかってしまう原因、怒りになるということなのではないでしょうか。
私自身の持つフィルターとしては、時間にはピッタリ間に合わないといけないとか、キチンと整理整頓していないといけない、人の話はキチンと聞かないといけない、順番を守らないといけない、などなど、あげるとキリがありません。
怒りが生まれるキーワードは「〜でなければならない」という自分の思い込みですね。
ですから、イライラした時は、自分のイライラフィルターが発動したときなのですので、そのイライラの原因を探ってみて欲しいのです。
そして「〜でなければならない」の許容範囲が狭くなっていますので、もっと基準をゆるくするように考えてみましょう。
「まあ許せる」「大丈夫」と思えるぐらいに自分の気持ちをらくにさせることです。
さらに、「相手の背景を考えることも大切です」と 先生はおっしゃっています。
相手がどんな状況にいるのか、それをしてしまった理由がわかれば、イライラしないはずです。
例えば、友人が約束の時間に遅れた!としても、友人には事情があったのです。
出掛けにトラブルがあった、電車が遅れた、道を間違えた、時間を勘違いした、などかもしれません。
他にも駅で誰かがぶつかってきたにしても、その人だって他の人を避けようとしたからだったかもしれないし、あなた自身がぶつかるのに気が付かなかったせいかもしれません。
つまりこのように考えることが、自分の考え方を見直して、怒りっぽい性格を改善することだと思うのです。
この方法は、時間をかけてゆっくり考え方を変えていくことになるので、怒りっぽい人のしてみれば、我慢できないことかもしれません。
しかし、これは千本ノックと同じように、継続して訓練することに意味があります。
やればできます。あきらめないでください。
いかがでしたでしょうか。
自分は怒りがコントロールできなくて困っているのでしたら、今回の方法を継続してみることをオススメします。
まずは瞬間的に怒りを出さなくするためには怒りの感情を「感情ボックス」にしまうこと、自分専用の魔法の呪文で心を静かにすることですね。
次に、自分の考え方を見直して、怒りっぽい性格を改善することです。
怒りはコントロールできます。やればできます。
今回は「怒りをコントロールできないことはない、やればできる心の静め方」という内容でご紹介してきました。
最後までご覧いただきましてありがとうございました。
私の怒り経験でもうひとつのエピソードをご紹介します。
私が仙台市内のアーケードの通りを歩いていて、場所を探すためにスマホをのぞき込んでいたときでした。
対面から歩いてきた一人のおじいちゃんに「歩きスマホをしてはダメじゃないか!」と強く叱られたのです。
ハッとしてびっくりしたと同時に、ムカっときました。
声には出ませんでしたが、つい「あんたに言われたくない!」と言いそうになりました。
怒りが出るときって、まずそのまえに1次感情として他の感情が出ているんですね。
つまり私の1次感情は「驚き」でした。
その「驚き」が次に2次感情の「怒り」に変換されたのです。
まあ、たしかにいろいろ問題になってるから良くないことなんですけどね。
ムカムカしながらアーケードのわきに寄って、そのおじいちゃんを見ていました。
すると、その人は次から次へとスマホを見ながら歩いている人に向かって、私と同じように叱りつけていたのです。
それを見ていたら、急におかしくなってきました。
このおじいさんは自分の信念のために動いているのか、すごいけど気をつけないとあぶないなあ。
おそらくこのおじいさんは、以前に「歩きスマホ」をしている人とぶつかって怪我でもしたのかな、そんなことがあったから言わずにいられないのかな。
こんなことを考えていたら、怒りなんて消し飛んでしまいました。
さらにもうひとつ。
このおじいさんのおかげで、私は「歩きスマホ」ができなくなってしまいました。
人間は怒られる経験すら、決して悪いことではない、何か意味があるんだなあと思っている最近の私です。
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